199 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/06(日) 16:03:50.64 ID:7xky4kRZ0
ジョルジュとの戦闘を終えたブーン達。
ジョルジュは引き分けと言ったが、明らかに押されていた。

このままでは新たな闇を打ち砕くどころか、ジョルジュを仲間にすることもできない。

( ^ω^)「もっと強くならなきゃだお・・・」

自らの無力さを痛感し、自らを鍛え上げなければならない。
あの男から譲り受けた新しい力を使いこなせなければならないだろう――――

( ^ω^)「免許を取りにいくお!あのバイクに乗れるようにするお!」

川 ゚ -゚)「そうした方がいいね」

・・・・・・ブォォォォ

遠くから「あの」バイクの音が聞こえる。またもブーンの元へやってきた。
今回は呼んでもいないのだが・・・・?

200 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/06(日) 16:05:12.14 ID:7xky4kRZ0
ブォン!ブォン!ブォー!!!

ブーンの元へ止まりバイクが軽い唸りを幾度か上げる。

(;^ω^)「ちょ、呼んでないのに来たお、まだお前には乗れないお」

ブォーン!ブォォォー

くいくいとハンドルをくねらせ、再びブーンを乗せないまま走り出す・・・が

バシュッ!
ガシッ!!

バイクのリアからワイヤーが打ち出され、ブーンを捕まえる。
構わず走るバイクがついにひきずる形でブーンを連れて行く。

(;゚ω゚)「アッーーーーー!!ギャアアアアア!!」

西部劇でおなじみの「あれ」そのままにブーンが砂煙を上げながら小さくなっていく。

川 ゚ -゚)「貴方に捧ぐ鎮魂歌、南無」チーン

―――――――――

202 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/06(日) 16:06:13.74 ID:7xky4kRZ0
バイクがやっと止まりワイヤーから開放されたそこは

(;^ω^)「体が削られたお・・・ってここは」

『VIP自動車教習所』と看板が掲げられた建物がそびえていた。

( ^ω^)「免許とるからって連れてきてくれたのかお?」

バイクのエンジンは停止しており何も答えない。
問いかけたところで喋るわけでもないのでブーンは建物へと入っていく。
チカリとヘッドランプが一瞬光った。

( ^ω^)「すみませんお、バイクの免許を取りにきたお」

( ,,゚Д゚)「はいよ、じゃあこの書類を書いて下さいねっと」

差し出された書類に必要事項を書き込み、教習料金を支払う。これで晴れて教習を受ける事ができる。
ブーンの免許取得生活が始まった。
自動車の免許も一切持っていなかった為、実技だけではなく学科も受ける事になる。

(;^ω^)「うーん難しいお、青信号が進めで黄信号がとっとと進めで赤信号が気をつけて進めかお・・・」

ぽりぽりと頭を掻き机に向かう事もあれば・・・

(;^ω^)「うわっと!?あわわ・・・」

たどたどしい運転で教習所の敷地内をよたよたと練習車で走る。

203 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/06(日) 16:06:57.00 ID:7xky4kRZ0
教習所の敷地は金網で囲われている。その金網の外に一台のバイクが停止している。
周りには誰もいない。そのバイクのヘッドライトはたどたどしい運転をしているブーンを向いている。
エンジンは動いてない為音も無い。ブーンは気づかず練習車を運転している。

ボボボボ・・・・

そして静かにエンジンが動き出しゆっくりと走り去る。

―――雨の日も風の日も教習を受けるブーン。その度に金網の外に佇むバイク。

そしてついにブーンが免許を取得する事ができた。

( ^ω^)「やったお!ついに免許を取ったお!」

高らかに自分の写真が貼られているカードを掲げている。免許証である。
そして「あの」バイクに早速乗ってみようと・・・・

( ^ω^)「来いっ!ライドモービr――」

ブオォォォン!!ギャギャギャ!!

今までで一番のスピードでやって来てタイヤが唸りを上げながら急停止するバイク。

(;^ω^)「呼びきってないのに来たお」

気おされながらもエンジンが冷めやらぬ内にバイクにまたがるブーン。
おもむろにメットを被りアクセルに手をかけようとして・・・

204 sage New! 2006/08/06(日) 16:07:27.59 ID:7xky4kRZ0
グォォン!ブォォォォォォォォ!!!!

突如バイクがウィリーをしタイヤを焦がしながら発進。

(;゚ω゚)「アッーーー!!まだスロットル入れてないおーーーー!!!」

そしてウィリーのまま遠くへと消えていく――――――
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