54 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/06/01(木) 22:25:39.20 ID:OlE+jgcA0
(-_-)「おいらはぽえま〜、ひっきーなぽえま〜」
今日も四畳半に引き篭もり
つらつらつらとペンを動かす。
ヒッキーの趣味は作詩。
書くことなんか決まってなくて
季節のこと食べ物のこと自身のこと
少なくても一日三つ。
つらつらつらと気の向くままに。
・・・・・・
('A`)「で、ヒッキー」
(-_-)「何?」
春うららとはまさに今日の事。
そんなことが言いたくなる、桜舞い散る4月のある日の昼下がり。
引き篭もり仲間のドクオがヒッキーを訪ねて彼の住処、ボロアパートにやってきた。
('A`)「どうよ最近」
(-_-)「どうって・・・何が」
そんなやり取りをしている間も
休むことなく腕を動かし。
原稿用紙に文字を刻む。
('A`)「・・・・・・・」

('A`)「ほんっとにお前、詩作るの好きだよな」
(-_-)「まあね」
とても、楽しそうに答えて
美装世界に思いを馳せる。
('A`)「・・・・・・・・・」

('A`)(ダメだな、こりゃ)
・・・・・・

55 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/06/01(木) 22:26:26.00 ID:OlE+jgcA0
春が過ぎて夏が終わり
秋が去って冬を越える。
そしてまた春を迎えて・・・

(-_-)「・・・はぁ、また、桜かあ」
一年前もこうやって
ヒッキーは自宅の窓から桜の木を眺めていた。
不恰好な茶色を艶やかな桃色が覆う時期。
それは人々の心を惹きつけ、癒しを与える。
ヒッキーも、例外ではない。
(-_-)「綺麗、だなあ・・・」
そんなことを呟きながら、ヒッキーはまた、ペンを取る。
(-_-)(桜は変わらず美しくて・・・・・・)
そこでふと、彼の思考が止まった。
はらはらと
桜が彼の目の前を通り過ぎて、地へと向かった。
(-_-)「僕は・・・どうなんだろう」
そんな事を考えるのは
ヒッキー自身も多分、一年前と変わっていないから。

桜は美しい。
だがそれは、変わらないから、ではない・・・のだろう。
(-_-)「・・・・・・・・」
難解、難解だ・・・でも
理解できることもある。
そんな気がした。だから
彼は、ペンを置いた。
・・・・・・

56 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/06/01(木) 22:27:13.94 ID:OlE+jgcA0
('A`)「おー、ヒッキー。久しぶりじゃねーか」
(-_-)「あ。ドクオ、久しぶり」
('A`)「・・・にしても、お前と外で会うとは思わんかった」
(-_-)「そう?」
('A`)「何してんだ?」

(-_-)「職探し」
('A`)「何ィ!?お、お前・・・何かあったのか?」
(-_-)「ま、色々ね・・・」

変わったら
美しくなれるかもしれない。
そんなことを考えるヒッキー。
作詩は、しばらく休憩。

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