211 Tha pumpking( ^ω^) New! 2006/06/01(木) 00:03:11.09 ID:lFtL33/QO
( ^ω^)「かぼーちゃパンツはいいパンツ〜♪」

上等な毛皮のマントに頭の王冠。
下品な歌にも、夕食の買い物をしている人間達は知らぬ顔。
王様の姿は人間達に見えないのです。

( ^ω^)「かぼちゃかぼちゃかぼちゃー♪
かぼちゃーをーたべーるとー……お?」

『かぼちゃ天国』を歌う王様の目がキラリ。
目の前の淑女の買い物籠の中に、おいしそうなかぼちゃが……。

(*^ω^)「今日はかぼちゃかお!
よかばい、よかばい!」

すっかりご満悦の王様は、淑女の後にふらふらと付いていきます。
この人は、おいしくかぼちゃを料理してくれるのでしょうか。


212 Tha pumpking( ^ω^) New! 2006/06/01(木) 00:03:59.37 ID:lFtL33/QO
ξ*゚ー゚)ξ「あ、ままおかえりー、ばんごはんはー?」

淑女の帰りを迎えたのは可愛らしい少女でした。

(*^ω^)「おっおっお。
今日はおいしいかぼちゃだおー?」

ところが、買い物籠を覗き込んだ少女は、顔をしかめてしまいました。

ξ#゚听)ξ「つんちゃん、かぼちゃきらいー」

その言葉を聞いて王様はビックリ仰天!
しばらく悲しそうな顔をしていましたが、ふと閃いてニヤリ。

(*^ω^)「ようし、いっちょやってみるかお!」


213 Tha pumpking( ^ω^) New! 2006/06/01(木) 00:05:22.78 ID:lFtL33/QO
真夜中に安らかな寝息を立てるつんちゃん。
その枕元に座るのは我らが王様。

(*^ω^)「夢の中へ、夢の中へ、行ってみたいと思いませんかフフッフー♪」

王様が不思議な呪文を唱えると……。

ξ゚听)ξ「あれー?ゆうえんちー?」

そこはまったく不思議な遊園地でした。
乗り物がすべてとても大きな野菜で出来ているのです。

( ^ω^)「ここは君の夢の中だお」

うやうやしく一礼をする王様。
夢の中なら、王様の姿も見えるようです。

ξ゚听)ξ「おじちゃんだれ?」

(;^ω^)「お、おじちゃん……。
ま、いいお。
それより、おじちゃんと遊んでくれないかお?」

ξ゚ー゚)ξ「うん!いいよ!」

つんちゃんと王様は、走って乗り物に向かいました。
楽しい夢はすぐに覚めるものだからです。


214 Tha pumpking( ^ω^) New! 2006/06/01(木) 00:06:33.91 ID:lFtL33/QO
ξ゚ー゚)ξ「ねー、ぶーん、つぎあれのろう!」

(;^ω^)「ぶ、ぶーん?
なんだお、それ?」

ξ゚ー゚)ξ「ぶーんがはしるときにぶーんっていうからだよー」

ぶーんと少女は走りながら両手を広げて、

( ^ω^)ξ^ー^)ξ『ぶーーーん!』

二人は、宝石箱のような星空の中を、泳ぎ廻ります。


216 Tha pumpking( ^ω^) New! 2006/06/01(木) 00:09:09.33 ID:lFtL33/QO
ξ゚听)ξ「ぶーん、つんちゃんおなかすいた」

いっぱいいっぱい遊んだつんちゃんは、お腹がペコペコ。

(*^ω^)「んじゃ、ごはんにするかお!
えいやっ!」

ぶーんが手を振ると、大きなテーブルに、沢山のかぼちゃ料理。

あらあら、かぼちゃが嫌いだったはずのつんちゃんが一生懸命食べてますよ。

ξ^ー^)ξ「すっごくおいしい!!」

(*^ω^)「そりゃよかったお!」

大喜びのぶーん。
よかったですね。

217 Tha pumpking( ^ω^) New! 2006/06/01(木) 00:10:01.33 ID:lFtL33/QO
ξー听)ξ「……んー、ねむいー」

かぼちゃで出来た馬車のなか、つんちゃんはうつらうつら。

――お別れの時です。

( ^ω^)「……眠ればいいお、つんちゃん」

最期に、僕の本当の名前。
かぼちゃの王様、【Pumpking】だお……。


218 Tha pumpking( ^ω^) New! 2006/06/01(木) 00:11:02.82 ID:lFtL33/QO
ξ*゚听)ξ「ままー!
かぼちゃのぱんくきんぐがぶーんでおおさまだったのー!
それでね、たくさんのかぼちゃたべたの!」」

つんちゃんは一番初めに大好きなママに夢の報告をしました。

「あらあら、かぼちゃの話ばっかりね。
かぼちゃ、好きになった?」

ξ#゚听)ξ「きらーい」

( ´ω`)「……」

ママとこっそり見ていたぶーんは、同時に肩を落としました。

子供の気紛れには注意しましょうね、ぶーん!


おしまい

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