481 ( ^ω^)小説書いてたけどめんどくなったようです New! 2006/05/29(月) 22:49:23.21 ID:rb1l2ol2O
ξ゚听)ξ「随分帰るのが遅くなっちゃった」

急ぎ足で家路を辿る。
夜遅くまで遊んでいた為、終電ぎりぎりになってしまっていた。
外は蒸し暑く、立っているだけで汗ばむ。電車内に冷房が入っていたのもあり、あまりの暑さにペースが落ちる。

ξ゚听)ξ「うわぁ・・・ここ通らなきゃいけないんだ」

駅から家までの間には、こじんまりとした神社があった。
特に恐い噂などなかったが、それが逆に恐怖を感じる。どこにでも噂があるはずなのに、そこにはない。
意を決してダッシュで駆け抜ける。

カーン カーン――

突如、神社のほうから何かを打ち付けるような音がした。

ξ゚听)ξ「ななななによ!?びっくりさせないでよね!」

その音に驚き、思わず声を上げる。
少し落ち着いて、男に貢がせた腕時計を見る。今は午前1時をちょっと過ぎたあたり。
こんな時間に神社でする事といえば、『牛の刻詣り』である。
しかし、牛の刻――つまり、午前2時は後1時間も先の事だった。

「誰かいるのですか?」

多分さっきの声が聞こえたのだろう。神社のほうから誰かが呼び掛けてきた。

482 ( ^ω^)小説書いてたけどめんどくなったようです New! 2006/05/29(月) 22:50:22.53 ID:rb1l2ol2O
好奇心が勝ったのか。はたまた自分を驚かせた報復にいくのか。彼女は逃げる事無く、逆に神社へと入っていった。

階段を登り、ふと鳥居のほうに目をやると、そこにはゆらゆらと、小さな火が浮かんでいた。
彼女は「ひぃ」と小さな悲鳴を上げるが、驚かされた事に対する理不尽な怒りが込み上げてくる。

川д川「あの・・・どうなさいました?」

小さな火に照らされ、声の主の顔が現れた。

ξ゚听)ξ「・・・」
川д川「どうしたんですか?」
ξ;゚听)ξ「・・・キャーッ!おばけーっ!!」
川д;川「おばけじゃないもん・・・」

ツンを心配してくれた女性は、あまりの扱いに泣きだしてしまった。
自分の事をおばけ扱いされたら嫌だろう。ツンはそう考え、素直に謝ることにした。

ξ゚听)ξ「ごめんね。こんな夜中だからびっくりしちゃって」
川д川「いいんです。私・・・慣れてますから」

服で涙を拭い、「どうぞ」と社の近くにある小屋へ案内して、さっきの音について話し始めた。

ξ゚听)ξ「三行でお願い」

・名前は貞子。自分はこの神社の巫女である
・訳あって、こんな時間に釘を打っている
・普段は音が聞こえないようになっている

483 ( ^ω^)小説書いてたけどめんどくなったようです New! 2006/05/29(月) 22:51:14.20 ID:rb1l2ol2O
川д川「と言う訳なんです」

ある程度話を聞き、まじまじと貞子を見つめる。
先程は暗くてわからなかったが、よく見ると巫女装束を着ていた。
さらによく見ると、胸はDはあろうかというほど大きく、腰はモデルのようにくびれ、お尻は形がよく、張りがある。
ツンは自分の身体と見比べて敗北感を味わったが、悔しいので顔には表さなかった。

ξ゚听)ξ「で、こんな夜中に釘を打ってるのはどうして?」
川д川「これを見てください」

そう言い、ツンを連れて小屋を出る。
ロウソクで照らした先には、直径1メートルはあろう巨大な木が生えていた。
その目線程の高さに、一本の縄が巻いてあった。
その縄はかなり風化しており、随分古くに巻かれたと思われる。
それを千切れないように止める為か、数十本もの釘が打ち込まれていた。

川д川「これは神木です。先祖代々受け継がr」
ξ゚听)ξ「三行で」
川д;川「・・・」

・この神木は、数百年前からこの神社で祭られている
・昔、無名の法師が魑魅魍魎を封じ込めたらしい
・その封印が解けかかっているので、3日に一度、特殊な法具を使い、封印を守っている

ξ゚听)ξ「じゃあ、あれはただの釘じゃないってこと?」
川д川「そうです。だから、音が聞こえるはずがないんです」

485 ( ^ω^)小説書いてたけどめんどくなったようです New! 2006/05/29(月) 22:52:06.34 ID:rb1l2ol2O
ξ゚听)ξ「ならどうして?」
川д川「・・・もしかして!」

彼女は何か思い出したように、社へと駆け出して行った。
ツンはというと、突然灯りが無くなり、その場に座り込むくらいしかできなかった。

ξ;゚听)ξ「いきなり走ってかないでよ!!っ痛い!」

座り込んだ彼女の頭に何かが当たったらしい。
暗くてよくわからないが、細い物のようだ。蛇かもしれないと思い、堪らず小屋へと駆け出した。
バタンと勢い良く扉を閉め、灯りをつける。

ξ;;)ξ「何なのよもう・・・独りにされるし」

(あの時は恐くなかったのに)
そう思っても時既に遅し。
今の今になって、神社に足を踏み入れた事を後悔した。
強がっても、やっぱり女の子なのだ。そばにあった座布団を抱きしめ、少し震えていた。

ブーン――

ふいに耳の近くを羽虫が通る。
その耳障りな音の元を絶とうと、持っていた座布団を振り回す。

ξ#゚听)ξ「くぬっくぬっ!」

恐怖と不安に対する気持ちを羽虫にぶつける事で気を紛らわせようとする。
しかし、思ったよりも早く飛ぶため、なかなか当たらない。

486 ( ^ω^)小説書いてたけどめんどくなったようです New! 2006/05/29(月) 22:53:05.45 ID:rb1l2ol2O
座布団を振り回すのは諦め、何かいいものはないかと部屋を見渡す。

ξ゚听)ξ「いいものみーつけた♪」

彼女の見つめる先にはスプレー缶――殺虫剤と書かれてある――が置いてあった。
まるで映画のガンアクション張りに掴み、狙いを定めて噴射する。
まさに一撃必殺。見事羽虫に直撃し、為す術もなく畳へと落ちていく。

川д川「大変です!封印をしていた縄が切れて・・・ツンさん?」

見事なタイミングで部屋に入ってきた彼女は、その光景を見て驚いていた。
中には、殺虫剤を拳銃よろしくクルクルと回し、ホルスターに差し込む真似をするツンの姿があった。

ξ#゚听)ξ「 な に み て ん の よ ! 」
川д;川「ごめんなさいごめんなさいごめ(ry」
ξ;゚听)ξ「ご、ごめんなさい。それより慌ててどうしたの?」
川д川「そうなんです!実はあの封印が解けてしまって!このままだと妖怪が・・・」

涙を拭いつつ説明をする。
その目は不安に満ち、慌てふためいていた。

487 ( ^ω^)小説書いてたけどめんどくなったようです New! 2006/05/29(月) 22:53:45.11 ID:rb1l2ol2O
ξ゚听)ξ「そんなのいるわけないでしょ」

ツンはそんな彼女を安心させようと、すぐさま否定する。

「力が・・・力が・・・」

部屋の隅のほうから呻くような声が聞こえ、二人は怯えて抱きついて震える。

「せっかく・・・封印が解けたの・・・に」

恐る恐る声のほうを見ると、先程仕留めた羽虫がぴくぴくと動いている。
まさかと思い、遠くから殺虫剤を吹き付けた。

(\゚ω゚)「ぐぅっ・・・\(^o^)/人生オワタ」

それが羽虫の断末魔だった。二人は息絶えたのを確認すると、ガムテープで張り付けてゴミ箱に捨てた。
その後、二人は安心して眠ったという。
END

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