107 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/10/02(月) 22:27:09.03 ID:qJfpdZJA0
24世紀の未来。今、『英雄になりたい』という本が、世界初の『トリプルミリオン』を成し遂げていた。

その1年前……

朝から水とポカリしか飲んでない拒食症という心の病気に悩む者が急増しており、
この病気で亡くなる者も多く、世界中はパニックに陥っていた。

('A`)「おお、ポカリ飽きた」

彼もまた、拒食症であった。

('A`)「明日からアクエリにするか……もしかしたら拒食症治るかも」


(;'A`)「げぇ、アクエリ無いよ……」

ソフトドリンクの棚には、サント○ーのポカリばかりが置かれていたのだった……

(;'A`)「くそっ、仕方ない。他を当たるか」

そう呟くと彼はポカリを箱買いしたのだった……

108 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/10/02(月) 22:28:16.54 ID:qJfpdZJA0
('A`)「さて、何処に行くか……」

その瞬間、サッカーボールが、いや、それにしては少し小さい。ハンドボールが転がってきた。

( ^ω^)「おにーさーん!取ってほしいお!」

('A`)「珍しくマナーの良いガキだな……それ!」

( ^ω^)「ありがとうだお!」

('A`)「礼はいいさ、それより、アクエリ売ってる場所知らないか?」

( ^ω^)「それなら、きっとあのアンティークショップ『ネクロノミコン』に売ってるかも知れないお」

('A`)「……アンティークショップ?まあいいや、ありがとな」

109 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/10/02(月) 22:29:00.96 ID:qJfpdZJA0
('A`)「ごめんくださーい」

(´・ω・`)「やあ、
ようこそ、アンティークショップ『ネクロノミコン』へ。

じゃあ、注文を聞こうか」

('A`)「アクエリ下さい」

(´・ω・`)「ああ、アクエリ?あるよ」

('∀`)「やった」

(´・ω・`)「年代者がね」

(;'A`)「……え?」

彼の目の前に出されたのは、1年前に賞味期限の切れたアクエリだった……

(;'A`)「え?え?これしかないの?」

(´・ω・`)「すまないね、アンティークショップだからね。
どうしてもこれが欲しくないなら、喫茶『悪即斬』にいってくれ、あるといいけど」

(;'A`)「あ、どーもすいません」

110 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/10/02(月) 22:30:26.96 ID:qJfpdZJA0
('A`)「ここが『悪即斬』かあ」

カランコロンカラーン、と、耳障りの良い音が店内に響いた。

( ゚д゚ )「やあ!いらっしゃい!」

(;'A`)「……馴れ馴れしい、こっちみんな」

( ゚д゚ )「ご注文はなんだい?」

('A`)「アクエリ下さい」

( ゚д゚ )「おいおい、君アクエリが9ヶ月前に生産中止になったの、知らないの?」

(;'A`)「……え?」

( ゚д゚ )「まあ、知らなくてもおかしくないね、あまり大きく報道されなかったし」

(;'A`)「……そ、そんなあ……」

112 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/10/02(月) 22:31:45.83 ID:qJfpdZJA0
彼は、途方に暮れていた。

(;'A`)「はあ、どうしたものか……」

どうすればアクエリに巡りあえるのだろうか、
生産中止になってしまったものを、どうやって手に入れればいいのか。

……そんなことを考えていた時だった。

ξ゚听)ξ「あら、武じゃない、久しぶり!」

('A`)「ああ、冷ちゃん、高校依頼だなあ」

旧友にあった、懐かしい。

熱く語り合った、昔の思い出、絶滅危惧種について、
こないだ放映された実射版コナンの批評。
あれは一般人を人質にしたのが悪かった……

しかし、そんな楽しい時間は、長く続かなかったのだった……

(;'A`)「あっ!そういや俺アクエリ探して旅してたんだった!」

ξ゚听)ξ「ああ、私コカ○ーラに勤めてるの。欲しかったらちょっと余りをあげるわ」

(;'A`)「え?余りなんてあるの?」

ξ゚听)ξ「冷凍保存で凍結させてあるのよ」

('A`)「把握」

113 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/10/02(月) 22:32:48.86 ID:qJfpdZJA0
川 ゚ -゚)「……というわけか」

ξ゚听)ξ「そういうわけです」

旧友が、代表取締役に事情を説明した。

(;'A`)「……譲ってもらえますか?」

川 ゚ -゚)「いいだろう、ただし条件がある」

(;'A`)「え?何でしょうか……?(借金の肩代わり?やくざの金の取立てに遭いたくないよ)」

川 ゚ -゚)「……」

川*゚ -゚)「 や ら な い か 」

(;'A`)「ちょwwwwwおまwwwwwwアッーwwwwwww」

ξ///)ξ「もう!なにやってんのよあんたたち!」


こうして、彼は童貞と引き換えに、アクエリを手に入れたのだった……


こうして拒食症を克服した彼は、自伝『英雄になりたい』を書き始めた。

それが空前の大ヒットを成し遂げるとは、誰も予想だにしていなかっただろう……


('A`)「ええと、『終わり』っと……」
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