415 ( ^ω^)ブーンが銀河鉄道に乗っているようです New! 2006/09/16(土) 21:41:51.81 ID:q9siMWwoO
ごとごとごとごと、小さな列車が走っています。

少年が、小さな黄色の電灯が並んだ、なんともレトロな車室に座っています。

その少年の名はブーンといいました。

( ^ω^)「ここは……どこだお?」

ブーンはそう言って、しばらくぼーっとしていましたが、ようやく自分が夜汽車に乗っていることに、気がつきました。
それでもいったい、いつ乗ったのか、それだけがどうしても思い出せなかったのです。

417 ( ^ω^)ブーンが銀河鉄道に乗っているようです New! 2006/09/16(土) 21:42:43.55 ID:q9siMWwoO
( -ω-)「ウーム……」

普段は物事を深く考えないのを、モットーとするブーンでしたが、この時ばかりはそうもいかなかったようです。
なぜ自分が夜汽車に乗っているのか、必死に記憶の糸をたどり。

( ^ω^)「むふふ、謎はすべて解けたお」

どうやら何か思い出したようです。

( ^ω^)「ずばり、これは夢だお。ちなみに英語で言うとDreimだお」

なぜ汽車に乗っているのか、結局思い出せなかったブーンはこれは夢……
いやいやDreim?と思うことにしました。

419 ( ^ω^)ブーンが銀河鉄道に乗っているようです New! 2006/09/16(土) 21:43:32.81 ID:q9siMWwoO
( ^ω^)「それにしても我ながら、なんともノスタルジックな夢だお」

開いている窓から心地いい夜風が吹き込んできました。

( ^ω^)「おっおっおっ夜風が気持ちいいお〜」

ブーンの乗る汽車は川岸を沿うように走り。
その川岸には素晴らしい光景が広がっていました。
川岸は青白く光り、銀色のススキが一面、風にサラサラ揺れてるのです。

( ^ω^)「綺麗だお……月夜かお?」

ブーンには誰かが「月夜ではないよ。銀河だから光るんだよ」と言ったのが聞こえました。

420 ( ^ω^)ブーンが銀河鉄道に乗っているようです New! 2006/09/16(土) 21:44:26.34 ID:q9siMWwoO
でも、ブーンにはなんのことだか、さっぱりわからなかったのです。
そして、川のほうに目をやりました。
その川の水はよくよく見ると、それはブーンが今まで見たなによりも透き通っていて、
時々紫色の細かな波をたて、虹のようにぎらっと光るのが見えるのです。
また、その水は音も無く流れているのでした。

( ^ω^)「……」

ブーンはまるで夢を見ているような気分でした。
そして、ああこれは夢だったんだなぁ、と思い出しました。

421 ( ^ω^)ブーンが銀河鉄道に乗っているようです New! 2006/09/16(土) 21:45:08.49 ID:q9siMWwoO
( ^ω^)「夢ならまだ覚めないで欲しいお……」

と呟いて目の前に広がる幻想的な景色をぼんやり眺めていました。

( ^ω^)「ツン……」

ふと、ブーンはこの景色を気になるあの娘にも見せてあげれたら、どんなに素晴らしいだろうと思いました。
いつも、ツンツンしているあの娘もこの景色を見れば笑ってくれるのかなぁ、と考えていると

(*^ω^)「……」

自然に顔がにやけるブーンでした。

423 ( ^ω^)ブーンが銀河鉄道に乗っているようです New! 2006/09/16(土) 21:46:43.33 ID:q9siMWwoO
( ^ω^)「おっおっ、流れ星だお」

ブーンは知りません、もうブーンの居場所はどこにもないことを……

( ^ω^)「そうだお、流れ星に願い事を言うお」

もう、みんなに会えないことを……

ブーンの願いは何だったんでしょうか?
それは流れ星だけが知るのでした。


−終わり−

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