353 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 21:10:36.65 ID:+lCdn322O
それは突然だった。

「今日から貴方の召使になることになりました」

〜(´・ω・`)が助っ人と出会ったようです〜

その日、僕ショボンは高校からの帰り道を幼なじみのニコルと歩いていた。

(^ー^)「じゃあ、私はこっちだから。また明日ね」
(´・ω・`)「うん」

正直、明日も学校に行くのは嫌だった。
両親が自殺して、社会的弱者となった僕へのいじめは絶えない。ニコルぐらいしか僕と話してくれる人すら居ない。
また明日もいじめられるのかな、とか妄想しながら歩いていると、僕の家の前に人影が見えた。

361 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 21:26:33.16 ID:+lCdn322O
徐々に近づいくと、それが女性であることが分かる。

(´・ω・`)「女の人……?」

家の前まで到達してやっとその姿が鮮明になる。
整った顔立ち、金色のきれいな長い髪に、これまた長い白のワンピース。つい、惚れてしまいそうだ。
顔に熱を感じていると、唐突に彼女が口を開いた。

(゚、゜トソン「ショボンさん、ですか?」
(´・ω・`)「は、はい」

彼女の透き通るような青い眼に引き込まれるかのような感覚。
胸の鼓動が少し早くなる。
そして、直後に僕は、非常識な言葉を耳にすることになる。

(゚、゜トソン「今日から貴方の召使になりました、ヘレンと申します」

363 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 21:37:54.36 ID:+lCdn322O
(´・ω・`)「…で、どういうこと?」

結局、話を聞くために彼女を家の中に入れることにした。

(゚、゜トソン「貴方は神様に選ばれました」
(´・ω・`)「宗教の勧誘?」
(゚、゜トソン「違います」
(´・ω・`)「勧誘でしょ」
(゚、゜トソン「違います」

この女、表情一つ変えない。なかなかの強者だ。

(゚、゜トソン「そこまで信じないなら、証拠を見せましょう」
(´・ω・`)「Hum」
(゚、゜トソン「何か願いを一つ叶えます」
(´・ω・`)「…ほんと?」
(゚、゜トソン「はい。但し、ルールがあります」
(´・ω・`)「ルール?」
(゚、゜トソン「増やしたり、創ったりすることはできません。奪うことや無くすことしかできません」

369 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 21:45:09.48 ID:+lCdn322O
(´・ω・`)「かなり限定されるね」
(゚、゜トソン「はい」
(´・ω・`)「どんな願いがちょうどいいかな」
(゚、゜トソン「そうですね、貴方の嫌いな人を

殺 す

とか」
(´・ω・`)「それはいくらなんでも無理でしょ」
(゚、゜トソン「できます」

今思えば、そこで「そんな物騒な願いはやめとくよ」と言っていれば良かったのに、僕はそのまま返事をしてしまった。

(´・ω・`)「じゃあ、やってみてよ」

373 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 21:52:37.15 ID:+lCdn322O
(゚、゜トソン「かしこまりました」

その一言と同時に、ヘレンはゆっくり立ち上がり、右手を前方に差し出す。
そして、それを力強く握り――――

何かが潰れる音がした。
同時に、彼女の握りこぶしから赤い液体がぽたぽたと床に垂れる。

(゚、゜トソン「死にました」
(´・ω・`)「え?」
(゚、゜トソン「貴方の一番嫌いな人の、心臓を潰しました」

急に、体が震えた。

378 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 22:05:46.12 ID:+lCdn322O
翌日の学校は、朝から騒がしかった。
クラスのリーダー格だったシコースキーが、心臓破裂で突然死したのだ。

その日、僕は何も考えられなかった。あれは、本当だったというのか。本当にヘレンが人を殺したのか。

帰り道、ニコルが僕に呟いた。
(;^‐^)「ショボン君、私ね、本当は少しだけほっとしてるの……やっとショボン君が楽になれるって思っちゃって……」

そう、シコースキーはクラスのリーダーであり、いじめグループのリーダーでもあったのだ。

379 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 22:06:59.01 ID:+lCdn322O
紙に書いたのを携帯で打ち込んで投下してます……すいません(´・ω・`)

382 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 22:17:02.25 ID:+lCdn322O
ニコルと別れると僕は走って家に向かう。
扉を開け、靴を脱いで、自分の部屋に駆け込むと、

(´・ω・`)「ヘレン……」

そこには、昨日の夜から口を塞いで手足を縛ったままのヘレンが壁にもたれて座っていた。拘束は念のための措置だし、彼女も承諾している。
彼女の口を塞いでいるガムテープを剥がすと、僕は呟くように話した。

(´・ω・`)「…本当に死んだ」
(゚、゜トソン「信じていただけましたか?」
(´・ω・`)「これ、超能力って奴?」
(゚、゜トソン「そう受け取って頂いて構いません」
(´・ω・`)「……何も、感じないの?」
(゚、゜トソン「え?」
(´・ω・`)「人を殺したんでしょ?」

388 (´・ω・`)が助っ人と出会ったようです New! 2006/09/17(日) 22:22:47.09 ID:+lCdn322O
(゚、゜トソン「いえ、何も」
(´・ω・`)「……」
(゚、゜トソン「いちいち気にしてたら、今頃壊れてますから」

気のせいだろうか、その時一瞬だけ、ヘレンが悲しそうな表情を見せたのは。

(´・ω・`)「あんたはもう壊れてるよ……」

半ばパニック状態の僕には、その言葉が精一杯だった。
inserted by FC2 system