758 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:26:16.03 ID:y9dPFE1c0
( ^ω^)が現世をさまようようです。


第一話 突撃! シャワーでオパーイ!


ξ゚听)ξ「当然ですが、皆も経験があるでしょう?
     シャンプーで髪を洗っている時、目を瞑ると誰かがいるような気がする……

     結局、それは気のせい……っていうことが多いけれど、
     私が振り向いたときには……ヤツは、ヤツらはそこに居たの……」



とある町のとある墓地。
昼は何てこともない墓標が列なっている場所。
猫が日向ぼっこに来たりするぐらい静かな所だ。

しかし、夜になるとココは一変する。


760 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:27:13.05 ID:y9dPFE1c0

( ^ω^)「おいすー」

('A`)「ん〜」


二人の少年?は真夜中のこの時間帯に、元気そうな顔を見せて現れた。


( ^ω^)「時間通りに来ていたなんて、流石ドクオだお」

('A`)「……約束の時間から1時間経ってるんだけど……」


ブーンが墓標に腰をかけると、ドクオも隣の墓標に座る。
なんとバチあたりな。
と、思われるだろうが、彼らには関係ない。


761 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:28:36.17 ID:y9dPFE1c0

何故なら、彼らは幽霊だからである。


( ゚∀゚)「集まったな。どエロの諸君」

( ^ω^)「おっ、来たお来たお」

('A`)「んで、僕達を呼んだ理由は?」

( ゚∀゚)「早速だが、よくぞ聞いてくれた」


ジョルジュは小刻みに体を震わせながら、墓石に座るブーンを蹴り飛ばした。


( ^ω^)「な、なにするお!……ジョルジュ?」


その墓石の上に仁王立ちし、ジョルジュは声を張り上げた。


( ゚∀゚)「いいかい!? 俺はこの前、一人の女子高生を見た! その子のオパイは最高だった!!
    制服を突き破りそうなボリューム! 歩くたびに揺れ弾む柔軟さ!
    是非、この目で見たい! 生を……そして、○×△□☆!!!」


興奮しすぎて、ジョルジュは舌を噛んだ。


762 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:29:54.88 ID:y9dPFE1c0

( ^ω^)「またコレかお……」

('A`)「あぁ……」

( ゚∀゚)「いいか、君達……今からその子の家に行って、生チチを○×△□☆!!!」

('A`)「家? もう分かっているの?」

( ゚∀゚)「任せろ。何度も尾行をして、スリーサイズ、癖、友達の名前まで知り尽くした!」

( ^ω^) ('A`)「…………」

( ゚∀゚)「よし! 早速、出発だ! 目指せ○×△□☆!!!」


こうして、ブーン達は出発をした。


( ^ω^)「その娘の名前は何て言うのかお?」

( ゚∀゚)「ツン・デレ子だよ。良い名前だろ?」

( ^ω^)「うん。良い名前だお♪」


もちろんブーンもwktkなのは言うまでもない。


764 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:33:46.15 ID:y9dPFE1c0
『来る〜きっと来る〜♪』

( ^ω^)「ん? このBGMは……」


ツンの家に向かう途中の竹やぶの中。
その道を進んでいると何処かで聞いたような音楽が流れ、
ブーン達はそれの聞こえる方へと足を運ぶ。
足は無いけど。


「キャ―――――!」

('A`)「なるほど。アイツか……」


ついでに逃げてくるカップルがブーンとドクオの体をすり抜けて、
竹やぶの中を駆け抜けていった。


( ^ω^)「おーい! サダコー!」

川゚д「あらまぁ……皆でどうしたの……?」


顔が隠れるほどの黒髪の女が、消え入りそうな声でブーンらを迎える。



767 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:34:55.11 ID:y9dPFE1c0
>>763

すいません。
一話だけなんですが、少し長いです。

768 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:36:32.78 ID:y9dPFE1c0

( ^ω^)「相変わらず、人を驚かせるバイトかお?」

川゚д「基本給4000円に歩合50円で良い仕事だから……」

( ^ω^)「幽霊になっても働くなんて、僕には考えられないお」

('A`)「お前は死ぬ前もニートだろ」

( ^ω^)「それは過去の話だお。
     僕は前向きに生きるって決めたんだお。人生ポジティブだお!」

('A`)「……人生か。懐かしい響きだな」


竹やぶの中で幽霊同士が話している。
一般の人が見れば恐怖映像である。



769 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:38:40.91 ID:y9dPFE1c0

川゚д「それより、何でこんなところに……?」

( ゚∀゚)「よくぞ聞いてくれた! 俺達はオパイを……!!!」


ジョルジュがぬっとサダコの眼前に出てきた。


( ^ω^)「ゴースト・ロックー♪」

( ゚∀゚)「おおう!? ザンギエフ現る!?」


とりあえずウザくなりそうなので、ブーンが羽交い締めし、ドクオが説明をした。




770 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:39:37.23 ID:y9dPFE1c0
川゚д「へぇ……またそんなバカな事を……するのね……」

( ゚∀゚)「オパイをバカにするな!」

( ^ω^)「サダコも一緒に行かないかお? 巨乳らしいお〜♪」

川゚д「私は別に……」

( ゚∀゚)「オパイをバカにするヤツは許さん! お前も来い! オパイの素晴らしさを教えてやる!」

川゚д「…………」


ジョルジュはズンズンと歩きながら進んでいき、ブーンとドクオも続いていった。

川゚д「……私だって……」


サダコは自分の胸を触ってみた。


川゚д「……シクシク」


ちょっとだけ泣いて、ジョルジュ達の後を追った。

771 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:41:59.33 ID:y9dPFE1c0
一方、ブーンの目的地、ツンの家では……


ξ゚听)ξ「お母さん、お風呂入るよ?」

母「えぇ、沸かしたばかりだから、一番風呂よ」

ξ゚听)ξ「ヤッター♪ お父さんの入った後は嫌だモンね」

母「そうねぇ、ウフフフ」

この会話を聞いていた父が少し泣いていた。


『シャワ――――』


別にダジャレではないが、ツンの裸体にシャワーの水が注ぐ。
突つくようなみずの勢いが少しだけ気持ち良い。


ξ゚听)ξ「フンフーン♪ やっぱりシャンプーは『ダヴェ』よね」


ボトルから白濁の液体を手のひらに出し、髪に馴染ませるように洗っていく。


ξ゚听)ξ(今日は変な気配は無いわね。安心して洗えるわ)

772 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:42:57.48 ID:y9dPFE1c0
そして……。


( ゚∀゚)「着いた。ここが聖地だ!」

( ^ω^)「おうおう!」


鼻息を激しくさせ、二人はその一軒家を見上げた。
その後ろで、ドクオとサダコが冷静な態度で二人の様子を見つめている。


( ゚∀゚)「ようーし! 突入でーい!」

( ^ω^)「YES! YES! YES! YES! OK!」


二人はバッとジャンプし、玄関のドアをすり抜けると、前転して起き上がった。
さながらアクションムービーと言ったところだが……。


('A`)「何がしたいんだお前らは……」


彼の突っ込みの通りである。

776 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:52:25.05 ID:y9dPFE1c0
( ^ω^)「こういう時は雰囲気が大切なんだお! おっおっお!」


ブーンは銃を持っているらしい構えで、敵がいないか辺りを見回す。
ってか、敵って誰やねん。


( ゚∀゚)「伍長の言う通りだ! ドクオ曹長も銃を取れ!」

('A`)「曹長って……」

川゚д「私は……なんでしょうか……?」

( ゚∀゚)「二等兵だ!」

川゚д「……二等兵……下っ端……」


また悲しむサダコを他所に、ブーンとドクオの演劇は続いていく。


( ^ω^)「隊長! 人質は何処に……!?」

( ゚∀゚)「この時間帯なら風呂場の筈だ! 突撃だ!」

( ^ω^)「YES! YES! YES! YES! OK!」


そのまま二人は廊下の突き当たりの風呂場へ向かった。

778 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:53:28.86 ID:y9dPFE1c0
('A`)「ってか、風呂に入る時間帯とかもは把握してるんだな。流石ってところか……」


ドクオは二人の背中を見送ると……。


('A`)「ふひひ!」


一人で二階へ上っていった。


川゚д「下っ端……最低……奴隷……M……あっ」


変な連想ゲームをしながら、三人がいないことに気づいた。


川゚д「家の中に入った……?」


生きていた頃の名残か、靴を脱ぐ素振りをして、サダコは廊下を歩く。

779 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:54:49.96 ID:y9dPFE1c0
ドアから光りが漏れて、廊下に薄っすらと明るさを見せている。
サダコはドアを覗きこむと、そこはリビングだった。

父「ハハハハ」

母「ウフフフ」

テレビを見ながら、中年の男女が笑っている。
ジョルジュが言っていた女の子の両親だ。

川゚д「…………」

幸福も絶望も感じない。
平穏という言葉が似合うかもしれない。
普通にある笑顔が居心地の良さを演出している。

川゚д「…………」

サダコは生きている刻(とき)を思い出した。
自分もそれなりに生きていた刻の事を……。

無意識にその記憶を思い出して、サダコは自然とリビングに足を入れた。
カーペットに座る父、その背中にあるソファーに座る母。
自分の家でも、こんなポジショニングだった。

780 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:56:45.49 ID:y9dPFE1c0
サダコはツンの母の隣に腰をかける。
心地よい。

川゚д「ねぇ……おかあ……」

母「うふふふ」

川゚д「あ……」

と同時に孤独感が襲った。
生きている人には、自分達の姿は見えにくい。
さっきの竹やぶの様に集中して、実体化しようとすれば見えるであろうが、ココでやることは出来ない。
単純な恐怖しか自分は与えることしかできないと理解しているから……。
サダコは少し泣きそうになった。



そんなサダコの事など知らず、ブーンとジョルジュは洗面台のドアに貼りついていた。

『シャワ―――――』

( ^ω^) ( ゚∀゚)「ハァハァ……」

シャワーの音だけでコレほど興奮しているのだ。
一体、実物を見ればどうなることか……。

781 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:57:27.05 ID:y9dPFE1c0
( ^ω^)「た、隊長! 僕、もう我慢できないお!」

( ゚∀゚)「ま、待て! 言い忘れていたが、この洗面台にはトラップが幾つも存在している!」

( ^ω^)「ト、トラップですと?」

( ゚∀゚)「そうだ。私の度重なる偵察によって相手も警戒しているのだ!」

自信満々に言うジョルジュだが、それはストーキングだ。
ブーンもハッと気づいて……。

( ^ω^)「それって、ストーキン……」

( ゚∀゚)「君も見たいのだろう? 俺が認めるほどのオパーイを……」

ジョルジュの圧倒的な威圧感と、自分自身の欲望で、ブーンの理性が切れた。

( ^ω^)「……み、見たいお……僕、すべてを見たーい!!」

( ゚∀゚)「よっしゃ―――突撃だぁ! アナル責めならぁ!?」

( ^ω^)「座薬マシンガーン!」

勇ましいかけ声とともに、
ジョルジュが先頭で、二人は突撃した。

783 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 21:58:55.76 ID:y9dPFE1c0
しかし、洗面所に入ったところでセンサーが反応し、
何らかの札がジョルジュの額に飛んできた。

『ビシャシャシャシャシャ』

( ゚∀゚)「ニギャ―――――!!!」

同時に電流のような激痛がジョルジュの体に走り、彼は膝から崩れ落ちた。

( ^ω^)「た、隊長ぉ―――!!!」

ブーンはジョルジュを仰向けにすると、彼の瀕死の表情に絶句した。

( ゚∀゚)「フ、フフフ……見ろよブーン。これが彼女のブラジャーとパンテーだぜ」

( ;ω;)「こんな状況で……アンタ男だお!」

( ゚∀゚)「つ、着けてくれないか……」

( ;ω;)「了解だお!」

ジョルジュの最後?の頼みだ。
ブーンはブラジャーを着けてあげて、パンテーを頭に被らせた。
いつも「パンテーを被りたい」と言っていた彼の言葉を覚えているからである。

まぁ、何で被れるの? とか、そういうツッコミは無しね。

784 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 22:01:42.66 ID:y9dPFE1c0
( ゚∀゚)「ありがとう……ブーン」

ジョルジュは満足した表情でニコリと笑った。
その姿を見て、ブーンは少し思った。何やってるのだろう、僕達は……と。

( ゚∀゚)「ブーン……行け。お前だけでも、目的を達成するんだ……」

( ;ω;)「でも、隊長を残していくわけには……」

( ゚∀゚)「行くんだ! 俺の屍を越えて行け!(一度、言ってみたかった)」

( ;ω;)「分かったお! 僕達死んでるけど、隊長の屍を越えるお―――!」

ブーンはジョルジュを投げ捨てると、風呂場に入るドアに手をかけた。

( ゚∀゚)「行け、ブーン! でも、投げることないじゃん!」

( ^ω^)「ブ―――……」

ガチャリと扉を開けると、そこにはユートピアなどなく、
ブーンの視界は飛んできた洗面器に覆われた。

『ドゴォオオオオ!!』

洗面器がぶつかる音にしては、とてつもなく鈍い音がして、それはブーンの顔面にめりこんだ。

785 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 22:02:58.12 ID:y9dPFE1c0
( ^ω^)「痛い痛い、鯛の尾頭付き」

ξ゚听)ξ「アンタら! 一体、何してるのよ!」

ブーンがめりこんだ洗面器を外してみると、そこにはバスタオルを巻いたツンの姿があった。

( ^ω^) ( ゚∀゚)(これはこれで中々……)

絶体絶命! 一体ブーン達はどうなるのか!?
そして、ツンはなぜブーン達の姿が見えるのか!?
なぜ幽霊のブーンに洗面器をぶつけることが出来たのか!? なんてツッコミはやめてね♪
それは次のお話で!

第一話 突撃! シャワーでオパーイ! 終

おまけ

('A`)「ウヒヒ……ここがその子の部屋ってわけか……タンスはあそこだな。下着の段は……ココだな」

一人、二階へと上がったドクオは、密かにツンの洋服入れのタンスを開けようとして、手をかけた。
だが……。

('A`)「ニギャ―――――!!!」

ジョルジュ同様、トラップの電撃がはしった。

サダコは気が抜けて寝ていた。

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