549 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 13:57:17.09 ID:0jaX4kzF0
保守がてら



 秋風に家路を急き立てられ僕はいつもより早足で日暮れの街を歩いていた。右手にぶら下がる
紙袋の把手が指を赤く染め上げていくのを見て苦笑しながらも、多少の苦しみが深謝の念に
より深みを与えるような錯覚を覚える。
日も沈みきろうかという頃、ようやく僕は家にたどり着いた。すっかり筋が強張ってしまった右手の
代わりに左手で扉を引くと、道すがら思い浮かべていた顔がしずしずと出迎えてくれた。

(´・ω・`)「お帰りなさいませ。お風呂の支度が済んでいますので、どうぞお入りになって下さい」
  ('A`)「あぁ、ただいま」

下がり眉の少年、ショボンのその白い肌が微かに残った夕日によって朱色に染まる様は、
見るほどに僕の心を虜にしてしまうほどの愛おしさがあった。
僕は一度感謝の言葉を述べてから風呂を断ると、先に食事をしたいとショボンに伝えた。

(´・ω・`)「わかりました。ではせめてお風邪を召されぬよう、今お茶をお持ちします」

頭を深く下げて奥へ下がるショボンの後姿を見ながら僕は緩まぬよう固定していた顔中の
筋肉を開放し、自室へと向かった。

550 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 13:59:28.28 ID:0jaX4kzF0
 ショボンが運んできてくれたお茶を片手に、深く椅子に腰掛けて紙袋から取り出した豪奢な
包装の箱を眺めていた。中身を期待させてはいけないと控えめに頼んだつもりだったのだが、
これがその結果なのならば僕の程度は少し世間とずれているのかも知れない。
と、そこに扉をノックする音が聞こえてきたので、僕は箱を引き出しの中へと一旦仕舞い
「どうぞ」と返事をした。

(´・ω・`)「失礼します。お食事の準備が出来ました」
  ('A`)「ご苦労様。それにしてもショボン、随分と態度や言葉遣いもしっかりとしてきたね」
(´・ω・`)「有難うございます。これもすべてご主人様のお陰です。まだまだ未熟者ではありますが
      ご期待に添えられるよう――」

堅苦しいショボンの言葉を遮るように僕は仕舞っていた箱を取り出すと、それを不躾に差し出した。

551 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 14:02:13.50 ID:0jaX4kzF0
  ('A`)「おめでとう、君が来て一年になるね。これはそのお祝いだよ」
(´・ω・`)「え……そのような……」
  ('A`)「そんなに大した物じゃない。さ、食事が冷めるといけない。行こうか」
(;´・ω・`)「あ、あの!」
  ('A`)「ん?」
(;´・ω・`)「あ……ありがとうございます」

恐縮するショボンがあまりにも可愛らしくかったので、僕は一度のその頭を撫でてやり微笑むと
その鼻の先に軽く口付けをした。
怯えるように瞼を閉じたショボンの口から「ん……」と小さく漏れる声が聞こえてきて、僕は
段々と愛情が劣情に変化していくのを感じていた。いつもながら僕は本当に貪淫だな、と
心の中で溜息を一つ吐いた。

552 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/09/13(水) 14:04:35.16 ID:0jaX4kzF0
  ('A`)「すまない、食事が冷えてしまうかも知れない」
(´・ω・`)「いえ……大丈夫です」

それを肯定の返事と受け取り僕はもう一度、今度はその唇にキスをすると、ゆっくりとショボンの
服に手を掛け

ξ;゚听)ξ「ねぇ、クー?」
  川 ゚ -゚)「……なんだ?」
ξ;゚听)ξ「なんだって……鼻血出てるわよ?」
  川 ゚ -゚)「気にするな、本を読むと出る体質なんだ」
ξ;゚听)ξ「はぁ……」
   ('A`;)「ちょ、おま、擦り寄って来んな! 気持ち悪ぃ!」
 (´・ω・`)「だって教室寒いんだもん、仕方ないじゃん」
  川 ゚ -゚)「……」
ξ;゚听)ξ「あの……服にボタボタ落ちて……」
  川 ゚ -゚)「気にするな」


−完−
inserted by FC2 system