449 (´･ω･｀)のバーボンハウス New! 2006/09/09(土) 21:41:59.66 ID:P1xKMIoXO

(´･ω･｀)「なるほど、でも免許取れば行動範囲が広がっていいですね」
( ＾ω＾)「……試験落ちたお……」
(´･ω･｀)「……このテキーラはサービスです」
( ＾ω＾)「……マスター」
(´･ω･｀)「はい」
( ＾ω＾)「夏は暑くてうっとおしいと毎年思うお、夏が来ると早く涼しくならないかっていつもいつも秋を心待ちにしてるんだお」
(´･ω･｀)「……」
( ＾ω＾)「けどいざ夏が終わるとなると妙に寂しくなるんだお、毎年だお」
(´･ω･｀)「確かにそうですね、何故だか終わってしまう夏が愛しく感じてしまいます、この季節は」

450 (´･ω･｀)のバーボンハウス New! 2006/09/09(土) 21:43:14.36 ID:P1xKMIoXO

静かに店の扉が開き、入ってきた男は見慣れた顔を見つけてその隣りに座った。

('A`)「よぉ、ブーン」
( ＾ω＾)「やっぱりドクオかお」
(´･ω･｀)「いらっしゃいませ」
('A`)「やぁマスター水割りね」
(´･ω･｀)「かしこまりました」
('A`)「……なぁブーン、夏ってうっとおしいけどいざ終わるとなると感傷的になっちまうよな」
( ＾ω＾)「ドクオもかお」
('A`)「ああ、どうにも虚しくなる。あ、サンキューマスター」

また静かに店の扉が開いて席を一つ埋めた。

ξﾟ�听)ξ「……」

452 (´･ω･｀)のバーボンハウス New! 2006/09/09(土) 21:44:21.54 ID:P1xKMIoXO

小さな店内にだんだんと人が集まり、やがてすべての席が埋まった。
集まった人はそれぞれに同じ事を口にしていた

「夏が終わるのが寂しい……」

そう言ってはボケッとした顔で空虚を見つめていた。

( ＾ω＾)「……」
('A`)「……」
ξﾟ�听)ξ「……」
(,,ﾟДﾟ)「……」
(*ﾟーﾟ)「……」
( ´∀｀)「……」
( ･∀･)「……」
バーボンハウスの夜は静かにふけていく――

453 (´･ω･｀)のバーボンハウス New! 2006/09/09(土) 21:46:35.78 ID:P1xKMIoXO

(´･ω･｀)「この時期になるとああいう方達が多いんだ。」
(;´･ω･｀)「しかも毎年必ずと言っていいほど常連の人達で満席になっちゃう日が何度かあってね、困ったもんだよ」

ショボンは惚けている常連達をチラリと見た。

(´･ω･｀)「ホントならもっと面白い話が聞けたかもしれないのに残念だったね。あれ？あなたも終わる夏を寂しがっているみたいだね、間抜けな顔をしているよ？僕の話を全然聴いちゃいない……うん、そう君だよ」
(´･ω･｀)「僕も過ぎ行く夏に想いを馳せてみようかな。店の営業を放棄することになるけど……ふふ、それもいいかもね」

「また別な日においでよ」そう言うとショボンはカウンターに向き直った。


おしまい