136 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/23(水) 23:20:06.54 ID:8KKYAr+D0
私はツン。

ごく普通の学生だ。

今日も学校の帰り道を歩く…

ふと、道端にダンボールが置いてあるのが目に入った。

【拾ってください】

そう書かれたダンボールを覗き込むと、白いぬこが横たわっていた。

息は…していなかった。

ξ゚听)ξ「かわいそうに…」

なんだかやるせない気持ちになった。

こんなぬこを捨て、殺すような人間がいることに。

このぬこは、庭に埋めてあげよう。

138 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/23(水) 23:20:57.39 ID:8KKYAr+D0
( ^ω^)「なにやってんだおー?」

私が庭に穴を掘っていると、ブーンが遊びに来た。

ブーンは、私の友達だ。

ξ゚听)ξ「ぬこを…ね」

( ´ω`)「そうかお…ぬこかわいそうだお…」

ξ゚听)ξ「あんたも手伝って」

( ´ω`)「アイアイサーだお」


穴を掘って、埋めて、土をかぶせて、そこらへんの木の枝をさしておいた。

この程度しか出来ないが、気持ちは伝わった……多分。


ぬこを埋めて、ブーンと別れ、家に入った。

もう外は暗かったから、宿題終わらせてとっとと寝るつもりだ。

机と椅子と私。部屋にはカリカリカリとペンの音だけが響く。

なんだかめまいがしたが、気にしなかった。

139 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/23(水) 23:21:35.87 ID:8KKYAr+D0
数時間後

風呂にも入り、歯磨きもした。

今日はなんだかすごく眠い。早く寝よう。




きょうは ありがとう

さみしかった

かなしかった

くるしかった

はじめて

やさしくされた

たいしたことは

できないけど

いいものを あげる


あ  た  た  か  か  っ  た  よ


140 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/23(水) 23:22:07.70 ID:8KKYAr+D0
ξ゚听)ξ「ふわぁぁぁ…」

なんだか変な夢を見た気がする。

ん、枕元に何かある…


ぬこみみのヘアバンドだった。

△ △
ξ゚ー゚)ξ「けっこうかわいいじゃない、コレ」


そうだ、今日はブーンとプールに行く約束してたんだ。

早く用意しよう。

142 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/23(水) 23:23:03.55 ID:8KKYAr+D0
( ^ω^)「おいすー」
 △ △
ξ゚ー゚)ξ「おはよう」

(*^ω^)「うはwww今日のツンちょっと萌えるおwwww」
 △ △
ξ////)ξ「そ、そんなこと言っても何も出ないんだからね!」

それからだった。ツンがぬこの鳴き声が人間語に聞こえるようになったのは。

きっとこれは白いぬこの恩返しなのだろう。

その後、プールでお漏らししている子がいて不快な気分になったのはまぁ別の話……


おしまい
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