495 幼馴染 New! 2006/08/04(金) 21:02:15.69 ID:DVc/qoMpO
( 'A`)「学校テラマンドクセ…。」

(*゚∀゚)「いっつもそんなんやなぁ…早くせな、置いてかれるで?」

( 'A`)「…すでに置いてかれてる件。」

(;゚∀゚)「何、余裕こいてんねん!!ほら!!急ぐでっ!!」

少女――つーに引きずられるように登校する少年――ドクオ。
いつも通りの閑な――某関西圏での風景。
二人は同じアパートに住み、「親通しが親しい」と言う理由で、物心付く前から常に一緒、と言う極々在りふれた幼馴染みだ。

498 幼馴染み New! 2006/08/04(金) 21:12:43.09 ID:DVc/qoMpO
( 'A`)「…と言う訳で転校するわ。」

(;゚∀゚)「はぁ?急すぎやって!!親の都合で九州に引っ越すとか、ありえへんやろ!?」

( 'A`)「有り得るんだな、これが。」

あの後、ドクオの「一分遅刻しようが、一時間遅刻しようが似たようなもんだろ?」と言う理屈により通学路途中の河川敷に来ていた。

(*;д;)「何でなん!?ずっと一緒やったやん!!今更引越しとか…!!」

(;'A`)「おい…泣いんのか?」

(*;д;)「馬鹿っ!!誰が泣くかっ!!もう知らんっ、帰るわっ!!」

そう言うとつーは凄まじい勢いで土手を登り、ドクオを置いて帰って行った。

( 'A`)「あーあ…もう決まった事なんだから、泣いたってどうにもなんないだろうに…。」

ため息と煙を同時に吐き出す。
小学五年生なのは内緒。

499 幼馴染み New! 2006/08/04(金) 21:20:59.34 ID:DVc/qoMpO
―一ヶ月前―

J'ー`)し「ドクオちゃん…パパの仕事の都合でこの家を出ていかなくちゃならなくなったの…。」

( 'A`)「へぇ…マンドクセ。」

J'ー`)し「でも、ドクオちゃん、まだ小五じゃない?友達ともお別れしなくちゃならないし…。」

J'ー`)し「…どうしても、って言うなら近くに家を探して、新しく仕事も見付けて、学校だけは変わらないように出来るの…。」

( 'A`)「…良いよ、どっちでも。九州も悪くないし。」

(*'∀`)「転校生って何かモテそうだしなwww」

J'ー`)し「そう?そう言ってくれると助かるわ。ドクオちゃんは良い子ね。」

500 幼馴染み New! 2006/08/04(金) 21:26:57.87 ID:DVc/qoMpO
―現在―

( 'A`)「はぁ…。」

ドクオはゆっくりと立ち上がる。

( 'A`)「つーも帰ったし、俺も帰ろう…。」

トボトボと家路に着く。
引越したら、この道ももう歩けない。
いつも二人でサボった河川敷にも行けない。
何より―つーに会えなくなる。

( ;A;)「うっ…うっぐ…。」

―仕方がない。
仕事の都合だ。
良い子で居なくてはならない。
迷惑を掛けてはならない。
キュウシュウモワルクナイ。
デアイガアレバワカレモ―

501 幼馴染み New! 2006/08/04(金) 21:36:01.17 ID:DVc/qoMpO
その後、学校でお別れ会が開かれ、皆から手紙のようなものを受け取り、引越しを明日へ控える事となった。

( 'A`)「なぁ…引越し明日だよね?」

J'ー`)し「そうよ?ドクオちゃん、楽しみなんでしょ?おばあちゃん家は二階建てだもんね!」

( 'A`)「うん…今更、取り止めとか無理だよね?」

J'ー`)し「ん?無理に決まってるでしょ?荷物送ったの見たでしょ?」

( 'A`)「うん…何でもない…。」

J'ー`)し「うん、ドクオちゃんは自分の言葉に責任を持てる賢い子だもんね?今日は早く寝ちゃいなさい。」

( 'A`)「うん…お休み…。」

翌日の朝早く、車に乗って長い間、慣れ親しんだ家を出た。
会ったら泣いてしまいそうだったので、つーに別れを告げる事もなかった。

502 幼馴染み New! 2006/08/04(金) 21:47:43.91 ID:DVc/qoMpO
それからドクオは晴れて「転校生」の称号を手にし、ある時は関西圏から来たと言う理由だけで「関西弁を喋れ」だの「面白い事を言え」だのと、ある意味モテた。

つーとは文通を初め、その形は次第にメールへと変わり、数年建ったある夏休み、再会の機会を得た。

( 'A`)「もしもし?待ち合わせの場所付いたけど…。」

(*゚∀゚)「何や、その喋り方?日本語でおkやで?www」

( 'A`)「うるせーよwww今、どこよ?」

(*゚∀゚)「あ、見付けたで!!何や、ちょっと格好良く成ってるやんwww」

(;'A`)「え?どこだよ…。」

あっ…。

本当に不思議だ。
あの人見知りの激しい俺が、幼馴染みとは言え七年ぶりくらいなのに、こんなに自然に喋れる。
俺は喋れる。
君は聴いてくれそうな気がする。
あの日の事、謝ろう。
泣かせてゴメン。
離れてても、これからは一緒だから――

終わり。

調子に乗って長々書いてしまいました><
今では反省しています><

いや、本当にすみませんでした。
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