721 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/08/05(土) 07:40:08.97 ID:Rk6a2RK8O
>>717
夕日が沈もうかとしている頃、制服を着た二人の少女が睨み合っていた。
二人の名前はツンとクー。VIP高校に通う学生である。
 
 
ξ゚听)ξ「またブーンに色目使って! 今日という今日は許さないわよっ!」
川 ゚ -゚)「フン、内藤が簡単に誑かされるのは、君の魅力が足りないからじゃないか? 君のような貧乳より、私のような豊満な身体の方が彼の好みなのだよ。
もう内藤は私の物だ」
ξ#゚听)ξ「なんですってぇ!? そんなのただ太ってるだけじゃないっ! このピザホルスタイン!!」

川#゚ -゚)「まな板娘が言ってくれるじゃないか。君とは完全に決裂だ。ここからは力ずくで決着をつけよう」
ξ#゚听)ξ「望むところよ。アンタとは昔から馬が合わなかったわ。
勝負よ! 来なさい!」
 
野原に咲く、可憐な二輪の花が、瞬時に二体の獣と化した。

722 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/08/05(土) 07:41:33.75 ID:Rk6a2RK8O
川#゚ -゚)「行くぞ……ッ!」
 
クーは全身の力を足に集中し、爆発的な膂力を持って大地を蹴る。ゼロからトップスピードになるまで、時間は一秒もかからなかった。
大気を押し出し、ツンに肉薄するクー。
 
ξ゚听)ξ「そんな直線的な攻撃があたるとでも!?」
 
ツンは、迫り来るクーを迎撃する為に身構えた。彼女の言う通り、クーは真っ直ぐ突撃して来る。タイミングさえ合わせればカウンターを打ち込む事も出来るだろう。
ツンは必殺の拳を叩き込む隙を探し、精神を集中した。
 
ξ゚听)ξ(今よ!)
 
前傾姿勢で走るクーの顔面に、掌底を放とうとした時──クーの姿が消えた。
 
ξ;゚听)ξ「!!!?」
川 ゚ -゚)「どこを見ている!!」
 
クーは下にいた。
間合いに入る直前にしゃがみ込み、勢いを利用して残りの距離を潰したのだ。
ツンからすれば、まさしく突然目標が消滅したように映っただろう。
クーはそのまま足を払い、回転して起き上がった。スカートがはためき、下着が見えそうになるのも気にせずに、背中から倒れ込むツンに追撃の踵を踏み出した。

723 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/08/05(土) 07:43:11.40 ID:Rk6a2RK8O
だがツンも負けてはいない。
倒れながらも視線はクーの足に集まっていた。喉を砕かれる寸前で身をよじり、それをかわすと、地面に掌底を打ち込んで立ち上がる。
クーといえば空を踏み付けたせいでバランスわ崩していた。それを逃すツンではない。
 
ξ゚听)ξ「ハアッ!!」
川;゚ -゚)「ぐぅ…!」
 
ツンの掌がクーの胸部を捉えた。
クーの身体は勢いを殺せず、前方に移動しており、そこにツンの掌底が炸裂する。
まさしく狙っていたカウンターが決まり、ツンは快心の笑みを浮かべた。
しかしその笑みは次の瞬間、苦痛に歪む事となる。
彼女はクーのタフさを知らなかったのだ。重い一撃を加えられた時も、怯む事なく反撃に転じていた。
ツンの顎には肘が命中し、視界が大きく逸れた。クー相手に、これは致命的だ。
視線がずれて死角が生じ、それを狙ってクーの回し蹴りが迫る。
かわす時間などない。気配を感じ、とっさに防御しようとするが、一手遅かった。
 
川 ゚ -゚)「受けが間に合ってないぞッ!!!」
 
彼女の言葉と同時に、ツンのこめかみに爪先が突き刺さった。脳を揺らされ、景色が歪みだす。

724 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/08/05(土) 07:44:21.57 ID:Rk6a2RK8O
川 ゚ -゚)(今度こそもらった!!)
 
よろめくツン。追い討ちをかけるクー。
とどめのかかと落としを振り下ろそうとした時、彼女は目を疑った。
危機を感じたツンが、ふらつく足取りでありながら飛び出したのだ。
彼女の手は、まだ伸びきっていないクーの足を掴もうと突き出された。
この状態で足を掴まれたら一巻の終わりだ。一本の足だけでは踏ん張る事も出来ずに、そのまま押し倒されてしまう。
クーは軸足を器用に使って一歩下がる。少しではあるが時間を稼ぐと、その間に足を戻してまた一歩踏み出した。
恐らくツンは玉砕覚悟の特攻、クーも腹を括ってそれに応える。
この距離では蹴りは使えない。クーも拳で迎え撃つつもりだ。
 
ξ゚听)ξ「やあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」
 
ツンは突き出した掌を、 拳 に 変 え た 。
 
川 ゚ -゚)「ハアアアアアアアアア!!!!!!!!」
 
クーも持てる力全てを込めて突きを放つ。
…─鈍い音がした。
二つの拳は二人の顔面を抉り、硬直した。
しばらくその状態で立ち止まり、二人は同時に地面へと沈む。お互い身体は動かず、辛うじて声だけが出せる状態だった。

725 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/08/05(土) 07:45:50.63 ID:Rk6a2RK8O
ξ;ー匆)ξ「や……やるじゃ…ない…の…」

川;ー _ー)「君も…な……」
 
空を見上げながら途切れ途切れに言葉を交わす二人。
 
川;ー _ー)「今日…は……引き分け、だ…な」
ξ;ー匆)ξ「そう…みたいね…でも、…必ず倒して、みせるん…だから…」
川;ー _ー)「それは、私も…同じだ…」
 
激しい奮闘の疲労から、
二人はこのまま、しばしの休息の為に深い眠りへと落ちていった………。

726 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/08/05(土) 07:49:18.95 ID:Rk6a2RK8O
一方その頃…
 
(*^ω^)「フヒヒ! しぃちゃんの中、最高だったおwwwwwww」
(*^ー^)「ブーン君も素敵だったよ♪ ギコとは最近マンネリだったから、刺激的だったわw」
(*^ω^)「またいつでも相手してやるおwwwwwwwwww」
 
ブーンは別の場所で奮闘していた…。
数日後、この事がバレたブーンは、二人によってボコボコにされたのは言うまでもない。

(#)',ω。(*)
 
           終
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