109 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/03(木) 09:40:13.64 ID:WtBCRuVi0
( ^ω^)「とうっ」

畑仕事をするブーンは鍬を振り下ろし土を掘り返す。

ザグッ・・・ザグッ・・・ザグッ・・・

一定のペースで鍬を進めていると。

ザグッ・・・グシャア!

「ギャアアアアアア!!!」

Σ(; ^ω^)「おおおっ!?なんか変な感触したお!それに叫び声が聞こえたお!」

慌てて鍬を抜くとそこには先端が二股に分かれた大根が埋まっていました。
しかもなんと動いている!!モソモソと土中から這い出し、ついには二股に分かれた「足」で立ち上がっている。

(;^ω^)「おおぉぉ・・・大根なんて育てた覚えないお、その上なんか立ってるおこの不思議大根」

その姿に驚きつつも大根をじっと見つめるブーン

110 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/03(木) 09:41:04.43 ID:WtBCRuVi0
( ゚д゚ )「いてぇじゃねえかこのアバズレ野郎!ぶっとばすぞおらぁ!」

なんとついには喋りだし、激しい口撃をブーンに浴びせかける。

(;゚ω゚)「だ、大根がしゃべったお!!!」

( ゚д゚ )「うるせー俺を唯の大根だと思うな」

立って喋る大根は既に唯の大根じゃありません。

( ゚д゚ )「俺はこの土地に住む『主』だ!勤労な農民よ、真面目なのはいいがもっと注意してから鍬使えよこのボケナスが」

(;゚ω゚)「と、とんでもなく口が悪いお・・・ま、まあ今後気をつけるお」

人の畑に勝手に埋まるのが悪い筈だが、主ならばあまり逆らわない方がいいと見て素直に謝るブーン。

( ゚д゚ )「とりあえずだ」

( ^ω^)「こっちみんな」

( ゚д゚ )「・・・・・・」

111 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/03(木) 09:41:26.99 ID:WtBCRuVi0
( ゚д゚ )「お前、真面目にこの土地を耕し作物を育てている姿はよく見させてもらった、その見返りとして願いを一つ叶えてやろう」

( ^ω^)「大根如きが・・・・」

( ゚д゚ )「なんかいったか?」

( ^ω^)「こっちみんな」

( ゚д゚ )「・・・とにかく、願いを一つだけ叶えてやろうつってんだぐだぐだ抜かさずに言ってみろこのアンパン野郎」

( ^ω^)「なんかひっかかるけど・・・じゃあ願いを言ってみるお!」

ブーンの願いはここの所夜に見る夢があまりにも恐ろしく寝ることがままならない、いわゆる不眠症に近い症状に陥っていた
十分な睡眠が得られない事により日々の疲れが十分に取れず、畑仕事に精が出ないとか。

( ゚д゚ )「ふむ・・・ここまできて農業に関係する願いとは殊勝なことだ、その願い全力で叶えてやろう!」

( ^ω^)「だからこっちみんな」

ブーンの声を無視して何やら力を貯めその場に埋まる大根。

と、その瞬間

112 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/08/03(木) 09:41:42.05 ID:WtBCRuVi0
( ゚д゚ )「シャイニングウィザード!!!!!!」

(;゚ω゚)「アーッ!!」

埋まっていた大根が急に飛び上がりブーンの膝を伝い跳躍。
『足』でブーンの顔を蹴撃する。ぺちりとブーンの頬を叩き、その足の先端から光がブーンに飲み込まれていく。

( -ω-)「くぅ・・・・ZZZZzzz」

突如その場にくず折れ眠りだすブーン。大根は満足気である。

( ゚д゚ )「農家の青年よ、これが我の力だ!平伏すがいい!フハハハハハ!!!」

高らかな笑いをよそに眠りこけるブーン。全く起きる気配が無い。

不眠症は解消されたが、その後命果てるまで起きる事が無かったという。
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