229 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:44:41.82 ID:NBJf3O7HO
季節は夏。
太陽が燦々と降り注ぎ、人々の気分もはれはれ愉快になる季節。


そんな中、VIP市の公園で、5、6歳ほどの一人の幼女がベンチでうなだれている。
服はボロボロで髪の毛はボサボサ、顔は眼鏡を付けていてもわかるほど泣き疲れていて、とても本来5、6歳の子供が見せるような陽気な顔ではなかった。


∫∫◎_◎)「(…‥パパ……)」


230 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:45:31.47 ID:NBJf3O7HO
この幼女、名前は…都合のため幼女で通します。年齢は6歳。ここVIP市にある小さな団地に、父親と住んでいる…いや、いた。

幼女の浮かない表情の原因は父親であった。

幼女は3歳のときに母親を亡くし、男手一つで育てられた。父親は妻が亡くなってからも腐ることなく、仕事に打ち込み、幼女にも出来る限り愛情を注いだ。
幼女もそんな父親の姿を見て、出来る限りの家の手伝いをした。
決して裕福な暮らしではなかったが、それでも父親も幼女も幸せであった。


しかしそんな生活も長くは続かなかった。

231 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:46:58.73 ID:NBJf3O7HO
昨日、父親が仕事場の鉄工所で、鉄のポールを運ぶ際に足を滑らせ、高さ10メートルの作業場から落下してしまい、亡くなってしまったのである。
幼女はそれを聞き一晩中泣き続けたのであった。
涙も枯れ果て、気分転換に外に出たのはいいが気力が湧くわけがなく、ただ容赦なく降り注ぐ日光の下でうなだれるしかなかった。そして現在に至る。


∫∫◎_◎)「(パパ…私これからどうしたらいいの?なんで急に私の前からいなくなったの…パパン…)」

232 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:48:13.84 ID:NBJf3O7HO
幼女は今後親戚の叔父の家に引き取られる予定だったが、叔父の一家は金銭面から幼女を引き取ることをあまり快く思ってはいなかった。

幼女も叔父達がよく父親を工場勤務のためバカにしていたことを知っていたので、叔父達のことは嫌いだった。

∫∫◎_◎)「もうやだ…このまま太陽の光で消えちゃいたいナァ……」


ガバッ!!

突然の出来事であった。
いきなり幼女の口を布のようなものが抑える。

∫∫;◎_◎)「(d、誰!?いったいなんなn…)」

幼女はたちまち意識を失ってしまった。


233 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:50:43.76 ID:NBJf3O7HO
〜ここはVIP芸能事務所〜


(#´_ゝ`)「弟者、お前はいったいこの会社に入ってなにを学んだんだ!!」

(´<_`;;)「正直スマ…すいません。」

キレてる方は兄者、このVIP芸能事務所の社長的存在である。
怒られてるのは弟者。

(#´_ゝ`)「入社2年目にもかかわらず逸材0人は酷すぎるぞ!!同期の('A`)は川 ゚ -゚)、、(´・ω・`)は( ^ω^)を連れて来たと言うのに!!!1」

弟者はこの兄が勤めるVIP事務所に入社して2年目になるが、未だにスターになるであろう逸材を一人も見つけてきたことがなかった。

(#´_ゝ`)「いくら俺の弟と言ってもこれは酷すぎる!このままではここには置けない…そこでだ…ある条件を出そう。」

(´<_`;;)「…なんでも言ってくれ兄者、それで兄者の信頼を取り戻せるなら…」


234 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:53:13.50 ID:NBJf3O7HO
弟者は公園に入るとブランコの位置を確認すると、ふらふらと向かい、ブランコに乗る。しかし漕ぐこともなくただユラユラと揺らすだけであった。


(´<_`)「(さてどうするか…一週間は短すぎる、正直今こうして考えてる時間も惜しい…おや?)」

弟者の目にベンチでうなだれる一人の幼女の姿が映る。


(´<_`)「(少々地味だが、あれは磨けばそれなりに…いや、髪の毛や洋服をちゃんとすれば間違いなく光る子だ!!!1)」



235 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:55:55.48 ID:NBJf3O7HO
弟者は焦っていた。おそらくベンチにいたのが幼女でなくてもそう思っただろう。
しかし今は誰でもいいから兄者の元へ連れていこう、それしか頭になかった。

(´<_`;)「(だがいちいち相手の親に了承を得てる時間はない…コレを使うか。)」

弟者は気配を消し、幼女の背後に回り込む。そして何故か持っていたクロロホルムをハンカチに浸し、幼女の口を抑える、そして



連れて(誘拐して)いった

236 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:56:53.00 ID:NBJf3O7HO
目が覚めるとそこは私の知らない部屋だった。
私はさっきまで公園のベンチに座っていたのに、今はソファーで眠っていた。
隣りにあったテーブルに私の眼鏡があったのでとりあえず付けとく。
数分するとしらないお兄ちゃんがやってきた。

∫∫◎_◎)「…お兄ちゃん誰?知らない人に連れてかれちゃいけないってパパが言ってたんだけど…」

(´<_`;)「なんだか随分落ち着いた子だな。俺は弟者というものだ。これで一応知り合いだろ?」

∫∫◎_◎)「弟者っていうの…私は幼女。よろしくね弟者さん。」

(´<_`)「こちらこそよろしくな幼女よ。ところで本題に入りたいんだがいいかな」

弟者は自分の現状を6歳の幼女に伝える。
一般的に見れば6歳相手に無理な話だが、幼女は今までの生活のため年の割に随分しっかりとしていて、弟者の話は大体理解できた。

237 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 00:58:37.23 ID:NBJf3O7HO
∫∫◎_◎)「弟者さんのことは大体わかりました。じゃあその話受けます。」

(´<_`;)「なにぃ!受けてくれるのは嬉しいが、その前に親の承諾とかが」

∫∫◎_◎)「ママはずっと前に死んじゃって、p、パパも…」

ここで改めて幼女は父親が昨日亡くなったことを思い出して泣き始めた。
しかし泣きながらも幼女は現状を弟者に伝え、弟者もそれを真剣に聞く。
そして叔父達が自分を引き取るのを嫌がってることも伝えて

∫∫う_◎)「うぐっ…だから…きっと叔父ちゃん達は私のこと嫌ってるから…」

幼女は話の途中であったが、弟者は優しく抱き締める。

(´<_`)「…大変だったな幼女よ…そんな家なら行く必要はない。お前が望むなら、俺が…俺がお前の父親代わりになってやる。」


253 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 01:25:08.07 ID:NBJf3O7HO
幼女に断る理由はなかった。
元々叔父達の元には行きたくなかったという理由と、なにより今日初めて知り合った相手の話を、それも6歳児の話を真剣に聞いてくれて、最後には抱き締めてくれた。

一時だが幼女は弟者の腕の中で、父親に抱き締めてもらったときのことを思いだす。

∫∫う_◎)「あ、ありがとう弟者さん…私きっと弟者さんを助けらるように頑張るから!!」


こうして幼女は叔父達とは決別し、弟者の娘として生きることを決めた。

256 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 01:26:44.80 ID:NBJf3O7HO
それから幼女は弟者の薦めで眼鏡をコンタクトにし、髪の毛を整えた。

幼女川゚ー゚)ル

弟者は兄者との約束通り幼女を連れて行った。
兄者は幼女、そして見つけてきた弟者を認め、弟者をマネージャーに付け、幼女は専門の学校に通うことになった。

川゚ー゚)ル「(私…必ずすごい女優になるから…頑張るから…見ててねパパ、ママ…)」



だが現実は甘いものではなかった

268 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 02:04:23.83 ID:NBJf3O7HO
川;;)ル「それなのに監督は怒ってばっかりでなにも教えてくれない…もうやだ…」

幼女はその場にへたりこむ。
すぐさま弟者が駆け付け幼女を抱き、モナーに言う。

(´<_`;)「すまないモナー監督!今日幼女は疲れてるようだ!だから今日は休ましてほしい。」


( ´∀`)「その必要はないモナ」

モナーがようやく顔を上げる。その顔は予想に反して笑顔であった。

(*´∀`)「なにより幼女…今の表情、キャラ…イイ(・∀・)!!」

川う;)ル 「え?」

271 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 02:13:31.07 ID:NBJf3O7HO
それから15年後…

VIP市のある盆地の前に一台の車が止まる。
そこから一人の綺麗な女性が右手に花束を持って降りる。

(´<_`)「じゃあ30分したら戻って来るぞ。それまでに済ませるんだぞ。」

「わかった。ありがとねお父さん。べ、別に休日使わせて悪かったなんて思ってないんだから///」


弟者そう言って女は自分の目的のお墓を探す。そして目的のお墓
を見つけると自分の持って来た花束を添える。

「久しぶりパパ、ママ、十年ぶりだね…最近来れなくてゴメンネ。」

272 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 02:20:15.15 ID:NBJf3O7HO
「それでね!今更なんだけど、今のお父さんで弟者さんっていうんだけど、すごくいい人でね」


「見て見て!髪型変えたんだ!どう?どう?似合ってる!?これ監督がこっちのほうが良いって言ったから変えたんだー私も気に入ってるわ!」


「今同僚でブーンってのがいるんだけで変な奴なんだー!…べ、別に好きってわけじゃないわよ///」

「それでねー…ん?」
楽しい時間は流れるのが早いとはよく言ったものだ。

(´<_`)「おーいそろそろ仕事だー!!」

276 ∫∫◎_◎)が○○○○になるようです New! 2006/07/26(水) 02:29:03.05 ID:NBJf3O7HO
女は「今行くー!」と言って立上がり

「話聞いてくれてありがとね!また来るからねパパ、ママ…‥(クルリッ)…私、約束通り頑張ってたから…これからも頑張るね…」
そして特徴的な縦ロールの髪を揺らし、走って弟者の車に乗り込む。

ξ゚听)ξ「(ホントありがとねママ、そしてパパ…それと)お父さん!」

ツンは弟者に顔を向け

ξ^ー^)ξ「誘拐してくれてありがとね!」

(´<_`)「?」

今日もこの役、ツンデレを全うするからね…


∫∫◎_◎)がツンデレになるようです

END

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