449 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:43:54.30 ID:RrWF6xJ8O
題:このテキーラはサービスだからまず飲んで落ち着いて欲しい
酒の中に潜む毒
それを飲んで苦しむ少女
アンタッチャブル
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―彼女は“触れてはいけないモノ”を見てしまった。カナシイケレドケサナキャイケナイネ…―

ここは寂れたバーボンハウス
ガチャッ
ξ゚听)ξ「あら、まだ皆来てないのね。」
十代後半ぐらいの少女が入ってきた
(´・ω・`)「やあツン、ようこそバーボンハウスへ。このテキーラはサービスだからまず飲んで落ち着いて欲しい。うん“まだ”なんだすまない。でm(ry」
同い年ぐらいの少年がカウンターで長々と喋りつつ、ツンと呼ばれた少女にテキーラが入ったコップを差し出した
ξ゚听)ξ「ありがとう」

ツンはそれに映る自分の顔を見つめながらあの時の事を思い出していた。

450 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:44:53.98 ID:RrWF6xJ8O
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私は昔から四人の男子とよく遊んでいた。
中学も高校も皆同じ学校に進んだわ。
私が1年の時お母さんが交通事故で死んだ、「片親だったのに可哀想にね…」皆がそう言ってる気がした。哀れみの目で見てる気がした。
でもあいつらは葬式で泣きながら『俺達はずっとツンと一緒だ』
って約束してくれたのよ。
私、すっごく嬉しかったんだから

451 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:45:39.97 ID:RrWF6xJ8O
でも、あいつはその約束を破った。
元はいじめられっ子だったブーン、ドクオ、そしてショボンに初めて話しかけた男。クラスで孤立してる私と初めて遊んでくれた男。
きっとあいつがいなかったら私は三人と話すこともなかったと思うわ。
そんなあいつは3年生になったある日、二週間前に消えてしまった。
警察も私達も必死に探したけど見つからなかった。
身代金要求の電話も来なかった。結局事故として片付けられたわ。


453 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:46:45.01 ID:RrWF6xJ8O
そんな時バーボンハウスに行った。お酒を飲んで忘れようと思ったから
―でも、余計鮮明に記憶に残る事になった―
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ガチャッ
(´・ω・`)「やあ…ようこそバーボンハウスへ」
( ;ω;)「…」
(うA;)「…よ、よう。ツン…」
そこにはもう先客がいた
ξ゚听)ξ「な、何泣いてるのよ…」
ξ;;)ξ「…私まで泣きたくなるじゃない」


…それから泣きながらテキーラを沢山飲んだ。一言も二人とは喋らずに。

(。 -ω-)(。-A-)
ξ゚听)ξ「二人とも酔いつぶれちゃったのね」
(´・ω・`)「あんな事があったんだ。仕方ないさ…」
ξ゚听)ξ「そうね…あ、おトイレ借りるわ」
(´・ω・`)「ああ、そこを曲がって一番奥だよ」
ξ゚听)ξ「分かった」

454 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:47:26.28 ID:RrWF6xJ8O
廊下は、電気がついてなく、暗かった
ξ゚听)ξ「気味が悪いわね…」

…せ

ξ;゚听)ξ「!?」

だせ…よ

その声はすぐ前の扉から聞こえてきた
いつもなら恐がって逃げるツンだが今日は何故か開けるて出してあげる気になった。お化けなら話を聞いて成仏させてあげればいいと思っていた。
ガチャッ
ξ゚听)ξ「え…!?」
ツンの目に写ったのはまるで刑務所の様な檻と、ロープで縛られそのなかにいる

455 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:48:22.49 ID:RrWF6xJ8O
いなくなった親友長岡の変わり果てた姿だった
( ゚∀゚)「…ツン?」
ξ;;)ξ「他に誰に見えるのよ!あんたなんでこんなとこにいるのよ、こんなに痩せちゃって…」
ツンはジョルジュの頬に手を伸ばすが、届かなかった。
長岡は寂しそうに笑い。静かに話し出した。
( ゚∀゚)「…あの日、下校していたら後ろから布みたいなもので口を押さえられ気を失ったんだ。」
手は縛られてるが、自虐的に肩をすくめた
( -∀-)「気が付いたらこんなザマさ」
ξ;;)ξ「なんで…なんで」
( ゚∀゚)「分からない。ただ一つ分かっているのはあいつは危険だという事だ。」
ξ;;)ξ「私ショボンに話をするわ。すぐに出してあげるから」

456 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:49:07.65 ID:RrWF6xJ8O
( ゚∀゚)「ダメだ。もしかしたら殺されるかもしれない」
到底信じられない様な言葉が沢山出る。
―でも、それは真実なのだ。―
ξ;;)ξ「…」
( ゚∀゚)「俺は大丈夫だから。そろそろ行かないと怪しまれるぞ」
ξう听)ξ「分かった…でもいつか出してあげるから」
( ゚∀゚)「…ああ」

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戻るとブーン達はもう帰ったようだった。
(´・ω・`)「遅かったねツン。大のほうかな?」
ξ#゚听)ξ「女の子になんて事言うのよ!」
ツンは精一杯自然に振る舞った
(´・ω・`)「ごめんごめん」
ξ゚听)ξ「まあ、いいわ。じゃあそろそろ帰るわね、ごちそうさま。」
お代をおき、ツンは外に出た。
(´・ω・`)「…気付かれたか‥仕方ないなぁ、こんな事したくなかったけど」
ショボンは暗闇で怪しく笑った

458 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:51:11.32 ID:RrWF6xJ8O
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今日はこの事について話にきたんだ。
覚悟を決めてテキーラを一気に飲み干し話し出した
いや、話そうとした
ξ゚听)ξ「ショボっう…!」
急に強烈な吐き気と目眩がする
耐えられなくなり椅子に倒れ込む
ξ;゚听)ξ「っは…何を入れたのよショボン‥
(´・ω・`)「毒だよ。数分で死に至るやつ」
ξ;゚听)ξ「やっぱりあんたがジョルジュを…」
(´・ω・`)「そうだよ」
ξ;゚听)ξ「なんで…なんでゴフッ」
血を吐く
もう私は長くはないのか…痛みも感じなくなってきた。
(´・ω・`)「冥土の土産に教えてあげるよ」




459 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:52:45.13 ID:RrWF6xJ8O
―僕は、ジョルジュが好きなんだ―
初めて話しかけてくれたのがジョルジュだった。
僕とは違い明るくなんでもできるジョルジュ
人は自分が持ってない物を持っている人に惹かれるってよく言うよね。
正にそれだった。性別とか関係なくただ純粋に

―でも手に入らない、なら捕まえればいいんだ―

(´・ω・`)「だから監禁しんだよ。」

ξ;゚听)ξ「だからって…っ…そんな事していいわけないじゃない‥ぅ」

もう息も絶え絶えだ

(´・ω・`)「君が決める事じゃない。」

460 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:54:33.41 ID:RrWF6xJ8O
ξ;;)ξ「お願i…元のショボンに戻って…」

(´・ω・`)「無理だよもう…僕も君もアンタッチャブルに触れてしまったんだ」
―そう、触れてはいけないモノに―

ξ;--)ξ「…」

もう無理‥ごめんねジョルジュ…



ヒトリの少女が息絶えた


462 バーボンハウスの秘密 New! 2006/07/26(水) 20:55:12.29 ID:RrWF6xJ8O
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相変わらずジョルジュは話してくれない
まあ、仕方ないよね。僕も見てるだけで満足だし。



(;^ω^)「ショボン、どうしてジョルジュを…」



ああ、また。邪魔者が一人
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