ツンの石化

190 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:30:45.58 ID:hRnOpM5v0
「・・・よし、ここのお宅ね・・・・それにしても・・でっかい屋敷ねぇ・・」

あたしは目的地にようやく辿り着き
インターホンを鳴らした。

ピンポーン

「はーい」

ガチャ・・・

そして、中から馬鹿っぽそうな顔の中年男性が現れた
名は内藤ホライゾンと聞いている。

・・・あたしはクォリティ高校で美術部に入っていたのだ

最初は入る部が無くて・・・仕方なく美術部に入ったんだけど
美術部やってるうちに美術に関することに興味が沸いてきたのだ。

美術に関する仕事で有名な人、内藤さんの元で働きたいと思い
この屋敷の元へとやってきた。


192 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:31:53.92 ID:hRnOpM5v0

一先ずお互い挨拶をし
あたしは内藤さんの家の中へと招き入れられた。

今はリビングで紅茶も出してくれて・・結構良い感じの人だ。

「ほほぉ、津上玲奈さんですかお」

「はい、そうです」

ま、高校ではツンって呼ばれてるけどね。
・・・あたしの・・・ツンツンしてるからそう呼ばれる様になったんだろうけど・・・。

「・そういえば、貴方のお父さんって津上敏郎・・ですかお?」

「あ、はい・・・そうです・・・・」



193 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:33:03.26 ID:hRnOpM5v0

「おぉ・・・俊郎君の娘ですかおwwww
 お会いできて光栄ですおwww」

「え・・・えぇ・・・?知り合いですか・・・?」

「うん、もう古くからの付き合いですおww
 いや〜、俊郎から聞いたとおり・・・美人ですおwwww」

「や・・やめてくださいよ・・・///・・・そんな事言われると・・恥ずかしいじゃない・・///」

「ふふw真っ赤な顔も可愛いねぇw」

「や、やめなさいって言ってるでしょっ!それ以上言ったらぶっ殺すわよっ!///」

「wっうぇwっうぇwwww気が強い子だおwwwww」



194 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:33:52.07 ID:hRnOpM5v0
×・・・あたしの・・・ツンツンしてるから
○・・・あたしの性格・・・ツンツンしてるらしいから

はいはいごめんねごめんね


195 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:34:45.18 ID:hRnOpM5v0

そう、あたしのお父さんは有名な美術家だった
お父さんは多くの人に尊敬されていたのだ。

・・・まぁ、今はもうこの世には居ないけど・・・。

「・・・それより・・・僕の作品を見て欲しいんですおw
 近頃ね、自信作が出来上がったんですおwww」

お父さんの古くからの知り合いなら・・・
結構センスもよくて・・・素晴らしい作品なんだろうなぁ・・・と思い
あたしはすごく見てみたくなった。

「そうなんですか・・・・是非見てみたいです
 ・・べ、べつにあんたの作品に興味があるから見るんじゃないんだからねっ!
 し・・・仕方なく見るだけなんだからっ///」

「はははw可愛いおw
 ・・・・さ、こちらへ」

「う・・・うん・・!」



196 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:35:37.93 ID:hRnOpM5v0

あたしは、内藤さんに部屋まで案内されることとなった。

・・それにしても、外見と同じく・・・部屋の中もすごい・・・。
廊下も広いわ部屋も多いわ・・・すごく広い・・・。

やがて、なにやら薄暗い地下へと向かう階段に差し掛かった。
降りてみるともうこりゃ埃っぽい・・・・ケホケホと出てしまう・・・。
それに声も響く・・・・なんか気味悪いわ・・・。

「・・・さ、こちらですおwww」

どうやら目的地にようやく辿り着いた様だ。

「じゃ、開けるおwwww」

ギィ・・・・。

地下の重い扉を開けると・・・埃がブワッと一気に舞い上がった。

・・・・そこには・・・・。



199 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします >>197俺にとって顔文字有りだと雰囲気が明るくなっちゃうと思う New! 2006/05/16(火) 02:36:55.79 ID:hRnOpM5v0

「じょ、女性を象った・・・オブジェ・・・?」

部屋の中には、いくつもの女性を象ったオブジェが飾られていた。

「どうですお?感想を聞かせてくれおw」

・・・・はっきり言って・・・すごかった。
隅々まで・・・細かいところまで象られていて、口の中まで象られていて・・・
ここまでできるか?と思った。

「うん・・・!・・・素晴らしい・・・すごい・・・」

「そうかおwwwwなんか照れるおwww」

「うん・・・・それに・・・何か・・・まるでもともと動いていた様に見えますね・・・!」

そう、実際に生きていたかの様に見える
隅々まで作られすぎているからそう見えるのだろうか・・・?




「はい、その通りですお」


200 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 俺は出来る限り雰囲気を暗くしたい、そう思って敢えて顔文字をつけない事にしました New! 2006/05/16(火) 02:37:49.36 ID:hRnOpM5v0

「・・・・・・・え?」

・・・今の返事はどう言う意味なのだろうか?
・・・この石像が、動いていたとは・・・?

「あのさ・・・物にはね、作った人の想いが、込められてると想いませんかお?」

「・・・はい・・・」

・・・・・確かに、美術家に限らず、色々な物には作った人の想いが込められていると想う。
それに自信作には更に想いが込められてると想う。

・・・でも・・・・元々動いていたのとどう関係があるのだろう?



201 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:38:52.14 ID:hRnOpM5v0

「・・・この作品達にも・・・この僕の作った作品達にも・・・・僕の想いが伝わってるんだろうな・・・
 ・・・・とか想ったお」

「・・・へ・・?」

意味が分からない
石像に意思は無い筈だ。

「・・・それより、体重くないですかお?
 なんなら肩でも揉みましょうか?」

「・・・・!!!」

・・・確かに体の自由が利かなくなってきた。

・・・なに・・・これ・・・・・。

あたしは、とてつもない恐怖心に包まれた。



202 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:39:34.97 ID:hRnOpM5v0

「・・・先程の紅茶、あれ痺れ薬入りですおw」

・・・一服盛られたと言う事だ。
何を考えているのだろうかこの人は・・・?

・・・恐い・・・逃げ出したい・・・!

「あ・・あんた・・・なにするつもり・・・・!?」

「・・・・・君もね・・・・
 ・・・作品の気持ちって物を・・・・実感してみませんかお?」

「!!!!!」

内藤から放たれた言葉

それはつまり・・・・・・。



「石像になって・・・・・作品となった気持ちを実感しようおwwwww」



203 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:40:29.03 ID:hRnOpM5v0

「・・・いや・・・いや・・・・いやいやいや・・・いやああああああっ!!」

「さて・・・もう体全身しびれて・・・もう動かせませんおね?」

もう指一本も動かせなくなった。

・・・こいつに・・・石にされると言うのか・・・?
・・・・・・嫌だ・・・石像になんて・・・なりたくない・・・・。

「・・・・・仕上げと行きますかお・・・!」

そして、内藤はあたしに乗っかり
服を破き始めた。

「いやっ!!やめてぇっ!!!!」

・・・段々と・・・あたしの肌が晒されてしまう。
・・・・・何故・・・あたしの運命が・・・・狂ってしまったのだろう・・・?

「いいや、やめない
 むしろ君はやめて欲しくない筈だおwww美術の総てを知るために・・・
 作品の気持ちも知りたくて・・・石像になりたいはずだおwwwwっうぇwっうぇwww」



204 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:41:24.51 ID:hRnOpM5v0

「いやあああああああ!!!離して!!!離してよおおおおおおおおおお!!!!」

「ふひひひひひっひいwwwwwww良い体だおwwww
 これこそwwwww最高の作品wwwwだおwwww
 ふひゃはやはわえwwwwっうぇwっうぇwwww」

ビリビリビリッ!!

あたしの衣類は全て剥がされてしまった。
この男の前に、あたしの裸体が晒された。

「うぅ・・・っ・・・なん・・・・・で・・・」

「・・・よし、次はこれだお〜wwwww」

そう言った後
内藤が奇妙な色をした注射器を取り出した。

・・・それを見た瞬間、あたしの恐怖心は極限まで達してしまった。

この薬できっと・・・石化されるのだろう。



205 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:42:28.91 ID:hRnOpM5v0

「いやぁ・・・っ・・・やめ・・て・・・」

「さ、僕の作品になれおwwwwwwww」

そして、あたしの抵抗も虚しく

プチュ・・・・・ドクドクッ・・・。

「いやぁ・・・ぁぁぁ・・っ・・・・やめ・・て・・・やめてええええ!!」

・・・薬が・・・注入されてしまった。



206 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:43:21.44 ID:hRnOpM5v0


「うぇっうぇwっうぇwっうぇっうぇwwっをえええっwwwwwwwこれでもうすぐ君は僕の作品となるんだお・・・
 さぁ・・・・作品になる気持ちを・・・実感しましょうおwwwwじっくりと見てあげるおwwww」

「いや・・・いやぁ・・・っ・・・」

薬が注入された場所・・・足から、だんだんと灰色に変色していった。
・・・・あたしの体が・・・石に侵食され始めてしまったのだ。

「やめ・・・て・・・・・」

あたしが恐怖に怯えている間にも、体が石化されてしまう・・。
・・・なんで・・・なんでこうなるの・・・・?

「いや〜・・・素晴らしいおw
 ・・石化した・・・美麗な足・・・これぞパーフェクトですおwっうぇwっうぇwww」

・・・人間は・・・完璧じゃないからこそ良いのに・・・
完璧すぎたらだったらきもちわるいのに・・

・・・・・・全て知るためにって言う理由でこんなことしないで・・・っ。



207 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:44:25.10 ID:hRnOpM5v0


人を犠牲にしてまで美術の仕事を続けるなんて・・・。

「うーん、貧乳だけど・・・美乳だおwwww
 美しい・・・・・これが石になれば・・・素晴らしい作品になるおwww」

・・・もう腰まで石化してしまっていたのだ。
・・・でも何故か・・・ちょっと・・・心地よい感じがしてきたのは・・・気のせいかな・・・?

「どうだお?僕の作品になる感覚は・・・?
 気持ちいいかお?」

・・・まさか・・・・こんな気持ちになるって・・予測していたのだろうか?
・・・・・いや、気持ちよくなんてない・・・・気持ち悪い・・よ・・・

・・・でも・・・それって・・・あたしが心の中で・・・無理やり否定してるだけ・・・なのかな・・・

何か・・・すこし気持ちよくなって・・・きた・・・。



208 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:45:52.80 ID:hRnOpM5v0

「おぉwwww胸も石化しかけてきたおwww
 ・・・綺麗だおwww」

どうやらあたしの少ない胸まで石化しようとしているらしい。
・・・もう・・・あたしの体・・預けようかな・・・。

・・・・いや、それは絶対ダメ・・・!
石化したくない・・・!・・・でも・・・・心地良い・・・・。
気持ち良い・・・・。

・・・胸・・・石化しちゃったな・・・
このまま・・全身石化したい・・・・・なんて思っちゃいられない・・・。

石になんてなりたくない・・・!こいつみたいな奴の作品にはなりたくない・・・!!



209 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:46:47.83 ID:hRnOpM5v0


「・・・あとは顔だけですおwww
 ・・・あ、ちょっと待っててくれお」

内藤は一声かけて、あたしの元から離れて行った。

・・・もう・・頬まで石化してしまっている・・・・
どうしよう・・・あたし・・・このままだと・・・完全に石像になってしまう・・・!

・・・あれ・・・?口が・・開かない・・・・・。
・・・・・・そっか・・・・口も石化してしまったんだわ・・・・。

・・・・もう良い、石に・・・あたしの体を預けよう・・・もう助からない・・・。



210 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:47:39.68 ID:hRnOpM5v0

「おっおっおっ!!!間に合ったかお・・・!ハァハァゼェゼェ・・・
 ・・・・ほら、見てみろおw綺麗な姿だおね?」

内藤は、巨大な鏡を持ってきて、あたしの前に立てかけた。


・・・目の前には、細い腕に・・・ちょっとでも衝撃を加えたら折れてしまいそうな程の綺麗な足・・・
そして、すこしだけぷっくりと・・・僅かに膨らんだ胸・・・
・・・綺麗な石像だわ・・・・とっても美しいわ・・・・・

・・・・・・これ・・・あたしなの・・・?
信じられない・・・・・これがあたしだなんて・・・素晴らしい・・・・・わ・・・・・。




211 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/05/16(火) 02:48:33.83 ID:hRnOpM5v0

・・・数週間後。

内藤の家には、美麗な少女を象った石像が飾られていた。

「おぉ、美麗な少女を象った石像ですか」

「うん、もう・・僕にとっては1で、完璧な作品だお」

「・・・・素晴らしい・・・・細い腕に・・・ちょっとでも衝撃を加えたら折れてしまいそうな程の綺麗な足・・・
 すこしだけぷっくりと、僅かに膨らんだ胸・・・とっても綺麗だ・・・
 ・・・・それに良いねぇ、この・・・なんと言うかね・・・微笑んでいる様な表情
 ・・・あ、そうだ、作品名は?」


「・・・・この作品の・・・この少女の名前は・・・・・・・」









inserted by FC2 system