174 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:20:21.96 ID:JqYb2hco0
わんすあぽんなたいむの遠い未来 ここではない何処か近くて遠い世界に……
ショボデレラといふ者ありけり。いつもショボンとした表情をした、どうみても男です。本当にありがとうございました。
あの話のように継母と意地悪な三人の姉がおり、当然のようにいじめられていました。

ξ'A`)ξ「ショボデレラ。屋敷の掃除できてないじゃないの!…虐めるのマンドクセ。」
ξ ゚∀゚)ξ「おいショボデレラ!オッパイピンナップ買ってこいつっただろ!?何でまだねぇんだよ!」
ξ*゚∋゚)ξ「ハリケーン・ミキサー!!」

上から、いつも覇気と生きる気力無く、毎日をネット三昧で過ごしている長女ドクリーヌ。
その次が、女(?)のクセにオッパイに異常な執着を見せる次女ジョルジーヌ。
最後が、格闘マニアで、アルゼンチンバックブリーカーや、コブラツイスト、
挙句の果てにベルリンの赤い雨などをショボデレラに試しうちをしてくる、喋るときは技名を叫ぶときだけの三女クックリーヌ。
この三人の苛烈な虐めにより、ショボデレラの毎日はとても辛いものでした。時には死ぬかと思いました。

ξ ,' 3「なにボサッとしてるザマス!アタクシ達が帰ってくるまでにキチンと掃除するザマス!!」
ξ´・ω・)ξ「……分かりました…お母様……。」

そして、この何だかオバちゃんパーマをしている女性(?)が、かの邪知暴虐な継母!荒巻スカルチノ子!!
常にザマス口調で上から物を言う態度はショボデレラの心を圧迫させ、嫌がらせに絞った雑巾汁をティーに入れさせる程でした。
今日は、この四人が王子様主催のブトウ会に行く事になりましたが、当然のようにショボデレラは
家に残され、仕事を命ぜられていました。

ξ´・ω・)ξ「あ〜あ、アタシもお城に行きたかったなぁ〜。」
(   )「私がその願い、叶えてやろうか?」
ξ;´゚ω゚)ξ「だっ!ダレドゥアァッ!!!」

ショボデレラはついつい地声を出すほどに驚きました。そこには見知らぬ人が立っていたのです!


175 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:20:49.93 ID:JqYb2hco0
(■-■)「私がその願い、叶えてやろうかと言ったんだ。」
ξ´・ω・)ξ「あっ魔女?うん。じゃちゃっちゃと頼むわ。」
(■-■)「了解した。Hail 2 U!(君に幸あれ!)」

森田風な魔女が魔法の呪文を唱えます。するとどうでしょう!
あんなにみすぼらしかったショボデレラの服が上等なドレスに変わり、
あんなにしょぼかったショボデレラの顔が韓国人もビックリな程に綺麗なものになりました。

ξ゚听)ξ「こ、これがアタシ?」

あまりの美しさに魔闘家鈴木のようなことを呟きそうになるショボデレラ。
しかし、現実はそんな甘くありません。むしろハバネロ Lv の辛口です。渡る世間は鬼だらけです。

(■-■)「これの効果は今日の24時まで、代金は5000万。ついでに烏銭だ。」
ξ;゚听)ξ「金とんの!?ってか金利やばくねっ!?」
(■-■)「さっさと行かないと間に合わないぞ。時計の針は元には戻らない。」

ショボデレラが、まぁさっさと王子様たぶらかして払えばいいかと、
黒い事を考えながらも物語は火急的速やかに進みます。

176 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:21:12.99 ID:JqYb2hco0
ξ;゚听)ξ「はぁ、はぁ、はぁ。」

これ以上たかられるのも面倒なので、走ってお城まで来たショボデレラ。
時速500kmと、リニアモーターカー顔負けの速度を出しながらもドレスには皺一つつけずに来れました。
途中で誰かを轢いた気もしますが、気にしない気にしない!それよりも……

ξ;゚听)ξ「な、何よこれ……。」

[第62回・武闘会 女性の部会場]

そう!ブトウ会とは舞踏ではなく、武闘だったのです!!血で血を洗う、女たちの醜い戦場だったのですっ!!
しばし呆然としていたショボデレラでしたが、但し書きの部分を見てその内に秘めたアッツイ魂に焔が灯りました。

ξ゚听)ξ「なになに“見事勝ち残った覇者には、もれなく王子様をプレゼント☆どしどし応募してね〜”…か。」
ξ゚ー゚)ξ「……いいじゃない!アタシも出場してやるわ!絶対に王子様をGetしてやるんだから!」
ξ*^ー^)ξ「待っててね!アタシの王子様☆」

意気揚々と会場へと乗り込むショボデレラ。今はこの顔だけど、読者の皆様はホントの顔を思い出してください。
………愚かですよね?


一方その頃……………

ξ;'A`)ξ「だ…だれか…た、す、け………。」

ショボデレラに轢かれたドクリーヌは人知れず死んでしまいました。天罰!だね☆

177 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:21:44.71 ID:JqYb2hco0
会場内は、王子様との結婚を虎視眈々と狙う女達の、憎悪や嫉妬・殺意・狂気で溢れかえっていました。
その中でも特に、行き遅れた中年女が醸し出す負のエネルギーは他を圧倒するパワーでした。

ξ ,' 3 「王子様と玉の輿再婚ゲェェェットォォォォォオオオオオオオオオッッッッ!!!!!」

継母でした。奴の周りだけ空気が歪み、世界から隔絶された存在と成り果てていました。
今のこいつならケンシロウだって敵いません。
おや?この魔界もかくやといった場所で、一人だけ嬉しそうにしている女性がいます。

ξ* ゚∀゚)ξ「うはーーー!!あっちもこっちもおっぱい!おっぱい!!」

次女でした。周りのボインに向かっておっぱいおっぱい叫びながら腕を高速で上下させています。
きっと王子様などどうでもよいのでしょう。こいつはただおっぱい観戦しに来ただけに違いありません。
おやおや?一人の女性が当たり構わず攻撃を仕掛けています。せっかちですねww

ξ*゚∋゚)ξ「筋肉バスター!!!」

やっぱり三女でした。三女のプロレス技により、辺りは血の海、
世界中の宗教に生贄の寄付をしても尚余りあるほどの人間がただの肉塊へと姿を変えました。

ξ゚听)ξ「………何やってんのよこいつら……。」

ショボデレラは周りの強豪の姿に気を落としかけましたが、すぐに一念発起!
気合を入れてエントリーしました。………長女がいないことは気にしません。

178 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:22:07.70 ID:JqYb2hco0
試合が始まり、次々に人が死んでいく中、遂にショボデレラの番が来てしまいました。

ξ゚听)ξ「……よし!頑張るわよ!!」
ξ(’e’ξふぅむ 面白いことをいうやつだ  バギマ!!

老魔術師がそう言ってショボデレラに真空の刃を放ちます!
繰りださえれた風は、空気さえも切り裂きながらショボデレラに襲い掛かってきます!ショボデレラ!危ない!!

ξ゚听)ξ「!?……くっ!」

魔女から貰ったドレスを切り裂かれはしましたが、すんでの所で避けるショボデレラ!
しかし、敵は第二第三の風の刃を放ちます!!ショボデレラ!どうする!!

ξ゚听)ξ(考えろ……今この状況でのアタシの武器を……。)
ξ゚听)ξ「今持っている武器…美しさ……!?…そうだ!アタシは美しい!!)
ξ#゚听)ξ「  爆  肉  鋼  体  」
ξ(’e’ξうわぁ〜〜〜

閃光!!一瞬の内にショボデレラの体は屈強な男子のそれになり、ちんけな風を払いながら魔術師の下まで近づき、
そのドテッパラに拳型に大きな風穴を作ってやりました。向こう側の景色が綺麗に見えて、さぞ感謝している事でしょう。

ξ゚听)ξ「………ふぅ。怖かった。」

誰も気付かないほどの速度で魔術師を殺害した後、これまた誰も気付かない速度で元の美しい姿に戻ったショボデレラ。
その姿は鮮血がキラキラと輝き、一つの芸術品と化していました。

(* ^ω^)「……綺麗な子だお。あの子に勝ち残って欲しいお。」

その姿を見ていた王子様も、ショボデレラの事をたいそう気に入りました。

179 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:22:28.90 ID:JqYb2hco0
(*゚∀゚)「ちょwwこいつきめぇww」
ξ*゚∀゚)ξ「おっ、ぱい!おっ、ごふぅ!!!……っぱい!」

いたる所を包丁で刺されながら対戦相手のおっぱい目掛けて突っ込んでいく次女ジョルジーヌ。
その顔は吐血で真っ赤ながらも、とても嬉しそうな笑顔でイッパイでした。

(*゚∀゚)「し、審判!棄権!棄権するからこいつをどうにかしてくれ!!」
ξ*゚∀゚)ξ「お!おぱ!おぱーーーーーーーーーー!!!!!!」

ゾンビの如く執拗に迫り来る次女に恐怖をなした対戦相手は棄権を申し込んだが、
次女は体中の血液の三分の二程度が無くなるまで追い回したといいます。
ちなみに、彼女はその後不死鳥の如く黄泉がりますが、それはまた別のお話…。

ξ ,' 3「KISYAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!!!!!!」
ξ;><)ξ「怖いです!!」

継母はその類まれな戦闘能力と、狂気に彩られたオーラによって、対戦相手はまさに
蛇に睨まれた蛙の様になすすべなく殺されていきました。

ξ*゚∋゚)ξ「………。」
|/゚U゚|「………。」

三女は、会場の中で見物していた一人の男性を気絶させ、そのままお持ち帰りして去りました。
………恋する女性って素敵ですね☆

180 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:22:53.17 ID:JqYb2hco0
その後も、ショボデレラは勝ち進み、遂に決勝まで勝ち残りました。

ξ゚听)ξ「………。」
ξ ,' 3 「………。」

荒野のように風吹き荒ぶ中…二人は対峙します。さぁ…こ こ か ら が 本 番 だ !
光りと化したショボデレラが継母に牙を向く!その豪腕を大きく振りかぶり、叩きつけるように殴る!

ξ゚听)ξ「……!?」
ξ ,' 3 「甘い!!」

数瞬早く空へと飛び、がら空きとなった上空から攻撃を仕掛ける!

ξ゚听)ξ「ぬぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!」
ξ ,' 3 「ぐがぁぁぁぁあああああああ!!!!!」

すんでの所で継母の蹴りをガードし、二人は空へと舞い上がる!
激しい空中戦が展開され、辺りには音だけがこだまする!!

ξ゚听)ξ「う…ぐ、ぐぁあ!!」
ξ ,' 3 「うしゃぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!!!!!!」

力負けをし、地面に叩きつけられたショボデレラ!止めを刺そうと空中から光りを越えて
継母が飛来してくる!!どうする!?ショボデレラ!!


181 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:23:18.08 ID:JqYb2hco0
ξ;゚听)ξ(どうする!?このままでは奴に殺される!!何か方法はないか!?なにか!!)
ξ ,' 3「うははははーーー!!もうお遅い!!貴様はこの時の中で死ぬのだ!!!!」

ショボデレラのすぐ上にまで迫ってきている継母!!このままやられてしまうのか!?

ξ;゚听)ξ(!?この時の中で死ぬ!?……時…時…そうか!!)
ξ;゚听)ξ(魔女の言葉!“時計の針は元には戻らない”。あれはそのままの意味!つまり!!)
ξ゚听)ξ(時は戻らないけど……止められる!!!!!)
ξ゚听)ξ「ザ・ワールド!!!!!時よ止まれ!!!!!」

ドギャーーーーーーーン
時が止まり、全てのものはその行動を停止させた。それは継母とて例外ではない。

ξ゚听)ξ「………お母様。あなたは本当に…最悪な方でした。今までの恨み……。」

大きく構えをとり、拳を握るショボデレラ。そして……

ξ゚听)ξ「晴らさせてもらうぞっ!!!死ねぃ!!!!!」

先程と同じように大きな風穴を作り、元に戻るショボデレラ。後ろを向き、決め台詞!

ξ゚听)ξ「そして時は動き出す………。」

182 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします sage New! 2006/07/11(火) 20:23:44.16 ID:JqYb2hco0
(* ^ω^)「優勝おめでとうだお。君には僕の所に来てもらうお!」
ξ////)ξ「そんな…本当にアタシなどでよろしいんですか?」

あの後、継母は死に優勝者として王子様と二人きりで話をしているショボデレラ。とても幸せそうです!

(* ^ω^)「何を言うんだお!僕は君が勝ち残ってくれてホントに嬉しいんだお!」
ξ////)ξ「………。」
。・゚・ξつ凵シ)ξ・゚・。「ふ、ふぇぇん。」
(;^ω^)「ど、どうしたんだお!?何か嫌な事があるのかお!?」
ξつ凵シ)ξ「違うんです!嬉しくて涙が出ただけです……ホントにアタシでいいんですね……?」
(* ^ω^)「当たり前だお!君以外にはいないお!」
ξつω⊂)ξ「そうか………………………。」
(;^ω^)「………お?」

突然!ショボデレラの声は今までのような小鳥のさえずりのように美しいものではなく、
とても低く、野太い声へと変わり……いえ、戻ってしまいました。

ξつω⊂)ξ「ならば!!体裁を取り繕う必要はないな。その言葉を得るために変えていた…この顔でいる必要も…ない!!!」
(;゚ω゚)「あ、あ、あ、」
ξ´゚ω゚)ξ「さぁ!新婚初夜を始めようか!!お・う・じ・さ・ま(ハート)」
(;゚ω゚)「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」


二人は末永く暮らしましたとさ。ちゃんちゃん
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