532 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/07/05(水) 00:19:07.12 ID:Y2mcwsd80
ξ゚听)ξ「ブーン・・何これ?」

(=^ω^)「これかお?これは着ぐるみパジャマ:タイプぬこだお」

ξ゚听)ξ「なんでこんなの買ってくるのよ」

(=^ω^)「だってかわいかったんだおwwwwwホラ、ツンのも
      あるお!おそろいだお!」

ξ゚听)ξ「あたしはいいわよ。着ぐるみ族みたいで嫌だし」

(=´ω`)「ツンなら似合うと思って買ってきたのにお・・・ウゥ・・」

ξ゚听)ξ「ちょ、ちょっと泣かないでよ!あたしが泣かしたみたいじゃない。
       分かったわよ!着ればいんでしょ」

ξ=///)ξ(こ、こんな猫の格好恥ずかしいよ…///でも…ブーンのためなら…///)

(=^ω^)「ツンはやっぱり優しいお。ぬこツン似合ってるお」

ξ=///)ξ「な、泣かれるのがうっとおしいから着ただけよ!
        勘違いしないでよね!」

533 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/07/05(水) 00:20:01.36 ID:Y2mcwsd80
ツンとブーンは仲のよいカップルであった。ブーンはツンのことをとても愛していたし
ツンも同様にブーンのことが好きだった。ある一つの点を除いては・・・・
それはブーンが異常に“おそろい”にこだわるということに対してである。
歯ブラシ、スリッパ、ペアルックなど当たり前。持っている携帯も、その着メロも
そして髪の色すらも全ておそろいであった。
ツンは黒い髪があまり好きではなかったし、他の物にも不満を持っていたが
大好きなブーンが望むことだったので我慢するのはそれほど苦痛ではなかった。
そんなある日のことだった・・

ξ゚听)ξ「あれ電話だわ。誰からかしら?」

ξ゚听)ξ「もしもし?」

( ゚∀゚)「VIP警察の者ですがツンさんですね?」

ξ゚听)ξ(警察?警察が一体何の用だろう・・)

ξ゚听)ξ「はい、そうですが?」

( ゚∀゚)「実は先ほどブーンさんが交通事故にあわれました」

ξ゚听)ξ「え?交通事故!?」


535 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/07/05(水) 00:21:04.39 ID:Y2mcwsd80
( ゚∀゚)「はい。飲酒運転をしていたトラックが交差点で信号待ち
     をしていたブーンさんの車につっこんだようです。
     現在ブーンさんはニュー速病院で治療を受けています。
     すぐに行ってあげてください」

ξ゚听)ξ「ニュー速病院ですね?分かりました!」

ξ;凵G)ξ(あの馬鹿・・・・何やってんのよ!死んだら承知しないんだから!)

ツンはニュー速病院へと向かった。
ツンが手術室の前に来たとき、ちょうど赤いランプが消え医師が出てきた。

ξ゚听)ξ「先生!ブーンは・・・・ブーンは無事なんですか?」

(´・ω・`) 「我々も最善を尽くしたのですが・・・・残念ながらお亡くなりになられました」

ξ;凵G)ξ「あぁ・・・ブーン・・・いや・・いやぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

536 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/07/05(水) 00:22:04.67 ID:Y2mcwsd80
ブーンの死からしばらくして、ツンはブーンと暮らしたアパートを
出ることにした。ここにいてもつらくなるだけだし、何よりツンは
ブーンのことを忘れ新しい人生をスタートさせたかったのだ。

部屋にはツンの荷物が詰め込まれたダンボールが無造作に置いてある。
しかし箱は二つだけでたいした量ではない。

ξ゚听)ξ「これで荷物は全部まとめ終わったわね・・あとは・・」

ツンはブーンの持ち物とそれとおそろいの自分の物も捨てることにした。

ξ゚听)ξ「ブーン・・ごめんね・・」

そう言うと、ツンは思い出の品をゴミ袋につめた。

ξ゚听)ξ「引越しは明日だし、今日はもう寝よう」


537 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/07/05(水) 00:22:43.50 ID:Y2mcwsd80
その日の夜はやけに蒸し暑かった。
そのためツンは夜中に何度も目が覚めてしまった。

ξ゚听)ξ「暑い、これじゃ全然眠れないわ・・」

そう思いながらも我慢して横になるしかない。
ツンは再び目を閉じた・・
その時である。

トントントン
誰かが玄関をノックする音がした。

ξ゚听)ξ「誰よこんな時間に・・もう夜中の二時よ?」

トントントン
音は規則的に繰り返される。

ξ゚听)ξ「なんなのよまったく」

ツンはベッドから起き玄関へと向かった。



538 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/07/05(水) 00:23:21.96 ID:Y2mcwsd80
扉のガラス越しに人の影が見える。
その影は先ほどからノックを何度も繰り返している。

ξ゚听)ξ「なんか気味が悪いわ・・・」

ふいに影がノックをやめる。

「ツン・・・・・・・そこにいるのかお?」

ξ゚听)ξ「!!!!」

「僕だお・・・・・・帰ったお」

ξ゚听)ξ(この声・・・・・・ブーン!?)

「聞えないのかお?ツン・・・・開けてお」

ξ゚听)ξ(そんな・・・・ブーンは死んだわ・・死んだのよ!)


539 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/07/05(水) 00:23:59.76 ID:Y2mcwsd80
ξ゚听)ξ「いやああ!!」

恐ろしくなったツンはもつれる足で寝室に戻りベッドに頭から潜りこんだ。
ガチャ・・・・・
ドアの開く音がする。
ヒタ・・ヒタ・・ヒタ・・・・
リビングから冷たい足音が聞える。確実にこっちに近づいてきている。

ξ゚听)ξ(いや・・・・こっちにこないで・・・)

カチャ・・・・・
寝室のドアが開かれる。
そしてその足音はツンの真横で止まった。
ツンは恐る恐る外を覗く。

ξ゚听)ξ「!!!」

そこには死んだ日のままの姿の、全身血まみれになりもはや人としての原型を
留めないほど変形したたブーンがぎこちなく立っていた。

( ゚ω゚)「ツン  おそろいにしてあげる  ずっと  いっしょだお」

ξ゚听)ξ「いやあああああああああああああああああああ!!!」

おわり

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