818 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/27(火) 05:01:50.92 ID:21Y9PeHd0
保守がてら『火 氷 極道』

( ^ω^)ブーンが極道生徒会に任命されたようです


 ***

「ぶちころすぞ」

「ぶちころすぞ」

 さわやかな朝のメンチ切りが、澄みきった青空にこだまする。
 仁義の荒野に集う極道たちが、今日も修羅のような鬼気迫る面構えで、背の高い門をくぐり抜けていく。
 安らぎを知らない心身を包むのは黒一色の学ラン。
 組内の戒律は乱さないように、敵に背中は見せないように、肩で風を切って歩くのがここでのたしなみ。もちろん、ケツを捲くって走り去るなどといった、はしたない生徒など存在していようはずもない。

 私立丹生即匹夫学園。
 明治三十四年創立のこの学園は、もとは侠客の子息のためにつくられたという、伝統あるVIP組系極道学校である。
 丹生即都下。厨房の面影を未だに残している抗争の多いこの地区で、代紋に見守られ、幼稚舎から大学までの一貫教育が受けられる男の園。
 時代は移り変わり、元号が明治から三回も改まった平成の今日でさえ、十八年通い続ければ地獄育ちの純粋培養ヤクザが箱入りで出荷される、という仕組みが未だに残っている貴重な学園である。


819 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/27(火) 05:04:18.48 ID:21Y9PeHd0
(´・ω・`)「やあ、ようこそ生徒会室へ」

その日、匹夫学園生徒会室には生徒会メンバーの半数が召集されていた。
生徒会長にして3年生総番・ショボンが労いの言葉をかけると、

( ゚∀゚)「ショボン会長、お勤めご苦労様です!」
('A`)「お勤めご苦労様です」
( ^ω^)「お勤めご苦労様ですお!」
( ´_ゝ`)「OK、お勤めご苦労様」
(´<_` )「流石、お勤めご苦労様だよな兄者」

1〜3年生の役員が怒号を響かせた。

彼らこそ、VIP学園において並ぶ者なしと謳われる『漢の中の漢』の集い――
私立丹生即匹夫学園極大権限保有最外道生徒会――略して『極道生徒会』である。


820 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/27(火) 05:07:18.77 ID:21Y9PeHd0
( ゚∀゚)「会長、この時期に召集って事は、例の……」

(´・ω・`)「うん、『アレ』なんだ。済まない」


生徒会副会長・ジョルジュ長岡が尋ねると、ショボンは含みのある笑みを
浮かべて頷いた。それを見て、双子の兄弟で書記長・書記次長の
流石兄弟が内藤を見つめながらほくそ笑んだ。

( ´_ゝ`)「そういえば内藤は『アレ』が済んでなかったな」

(´<_` )「そろそろいい頃合だな兄者」

( ^ω^)「失礼しますお、兄貴。『アレ』ってなんですかお?」

会計・ドクオ('A`)「慌てんな、今教えてやる」

生徒会メンバーが持ち出したのは、マッチで組まれた10センチほどの
小さなタワーと、たっぷりの勝ち割り氷をぶち込んだ冷水だった。

( ^ω^)「これは……なんですかお?」

( ゚∀゚)「我が極道生徒会に代々伝わる『火と氷』の儀式だ」


821 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/27(火) 05:08:11.10 ID:21Y9PeHd0
そう言って、ジョルジュはマッチタワーに火を放った。
たちまち炎が燃え盛り、マッチの塔は火柱と化す。

(´・ω・`)「ブーン、君は俺が直々に推薦して我が極道生徒会に入門したよね」

(;^ω^)「は、はいですお」

( ´_ゝ`)「だが、我ら生徒会メンバーにはいかなる特例も許してはならない
      『掟』が存在する。入門者が必ず果たさねばならぬ義務が、だ」

(´<_` )「うむ。それがこの『火と氷』の儀式なのだ」

(;^ω^)「オス、兄貴。俺はこれで何をすればいいんでしょうかだお?」

('A`)「簡単なことだ。ここに――」

生徒会銃火器管理・毒男が示したのは、タワーの中心……マッチとマッチに
囲まれた、四角い『吹き抜け』であった。炎の壁に取り囲まれ、さながら猛獣が
くぐる火の輪のような形になっている。

('A`)「お前のリトルジョンをぶち込む」

822 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/27(火) 05:09:13.28 ID:21Y9PeHd0
(;^ω^)「ちょwwwイミフwwwwリトルってもしかして…・・・」

(´・ω・`)「うん、『マラ』なんだ。済まない」

(;^ω^)「ちょwwwwmjkwwwwwwwwwwwww」

( ´_ゝ`)「この『漢の塔』にイチモツをねじ込み、10秒我慢する」

(´<_` )「そしてこの『漢水』で10秒冷やす。これを3セットやるのだ」

( ゚∀゚)「我ら極道生徒会は、いつ如何なる時も常に生徒の見本足らねばならない。
     そのためには、肉体・精神は勿論……イチモツを鍛えることも必要なんだ。
     もし拒んだなら――」

(;^ω^)「拒んだなら……?」

(´・ω・`)「レッツくそみそ」

(;^ω^)「うはwwwwwwww逃げ場無しwwwww」

諸兄の鬼のようなメンチ切りと、いつの間にか後ろにピッタリと
寄り添うショボン会長のプレッシャーに負け、内藤はついに
『火と氷』の儀式を敢行する決意を固めた。


823 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/27(火) 05:10:20.99 ID:21Y9PeHd0

('A`)「っだらぁ! あと2回じゃコルゥアアアア!」

( ゚∀゚)「さっさと突っ込んだらんかいクルァア!」

(;^ω^)「は、入りましたお!」

(´・ω・`)「ああ、次は『漢水』だ……」

(;^ω^)「アッー!!!!」

その日、生徒会室内には何かの焦げる音と、世にも恐ろしい呻き声が
絶え間なく聞こえ続けていたという。

(;^ω^)「うおおおおおー! 炎がなんぼのもんじゃいクォルゥアアア!」

(´・ω・`)「よし、じゃあ内藤を『極道生徒会』の会計補佐に任命しようか」

こうして内藤は極道生徒会の性器、もとい正規メンバーとして正式任命され
また一歩『極道』へと近づいた。頑張れ内藤! 負けるな内藤!

終わり
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