177 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/22(木) 21:36:59.99 ID:OCx5tGlh0
それは、むんむんと蒸し暑い、真夏の日の出来事。
ブーンは自分の家の窓のそばに座り、うちわを仰いでいた。
「あ゙〜暑いお……そうだお」
ブーンは何か思い出したように立ち上がり、隣の部屋まで走っていき、押入れを開けた。
探していると、ブーンは何か見つけたようだった。
「確かここに…あったお!」
ブーンが取り出したのはせんぷうき。
かなり前に買った物だが、まだ使える。
せんぷうきのホコリを払って部屋に置くと、ブーンはスイッチを押した。

カチッ。
せんぷうきが動き出す。
「涼しいお〜〜」
とても気持ちがいい。
ブーンがせんぷうきの前で寝転がっていると、ブーンの耳に変な音が飛び込んできた。
プィ〜〜〜〜〜〜ン

ああ、蚊だな。
蚊取り線香でも置こうと思ったが、そんな物今ブーンの家には無かった。
ブーンは仕方なく立ち上がった。
「うるさい蚊だお…」
パチン!
「あ、逃げられたお。」

…ィ〜〜〜ン
「そこかお!今度こそ逃がさないお。それ!」

181 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/22(木) 21:38:08.51 ID:OCx5tGlh0
パチン!
「やったお!」

ブーンはやっと蚊をやっつけた。
と同時に、ブーンは自分の足が何かに引っぱられているのに気がついた。
「おっ?」
ブーンが振り返ると、そこにはせんぷうきが…
蚊をつぶした勢いで足がすべり、後ろにおいてあったせんぷうきの中に突っ込んでしまったのだ。
足に猛烈な痛みが走る。

「いだだだだだだ!!いだいおおおお!!」
ブーンは必死にせんぷうきから足を引き抜こうとする。しかし簡単には抜けなかった。
尻もせんぷうきに巻き込まれる。
「アギャアギャアアア!!!」

数秒後には腰まで巻き込まれてしまった。
バラバラになったブーンの下半身が部屋中に飛び散る。
もう、痛いどころの騒ぎではない。
ブーンは必死にもがく。しかしそれは何の助けにもならなかった。

「ウギャアアアアアアア!!助けてお!助けておおお!!」
ブーンは叫んだが、顔も巻き込まれてしまったため、すぐに声も出せなくなった。
ブーンはついに頭の先まで切り刻まれてしまった。

赤く染まった部屋の中でせんぷうきは回り続けていた。
終わり
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