567 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします やっと繋げた New! 2006/06/17(土) 01:32:15.84 ID:a4WMw7XWO
マララー

その形は奇怪にして、不可思議、そして芸術的でもある。
はたから見れば自由に見える彼ら。
しかし、そんな彼らにも世に出るには過酷な訓練と言う壁を乗り越えなければ
ならなかった。

ここは熱帯にある孤島。通称「ギガンティックルート」
断外絶壁のその島は、縦に長く伸びた陸地の端に楕円形の陸地が二つ付いて
おり、その二つを中心にジャングルが広がっている。
島に上陸するにも、出るにしても航空機を使うしかなく、まさに牢のない
牢獄と言えるこの島がマララー達の訓練所となっていた。


568 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/17(土) 01:34:36.74 ID:a4WMw7XWO

ピシィッ、ピシィッ

力の限り鞭で叩く音が島に響きわたる。

( ・∀・)「お前ら!そんな動きで認めてもらえると思っているのか!」

整然とした隊列を組み、奇怪な踊りを踊るモララー達の前で、一際
巨大なモノを持ったそのモララーは自分のモノに鞭を巻き付け、
ブルンブルンと自分のモノを振ることで鞭を振るっていた。
どうやら教官らしい。

(教・∀・)「もっと激しく、もっと官能的に力の限り踊るんだ!」

教官の怒号が響く。
すると、モララーの中の一人がヘナヘナと地面に座り込んだ。

570 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/17(土) 01:35:45.60 ID:a4WMw7XWO

( ・∀・)「教官、もう踊れません!もう限界です!」

疲れからか、モノが萎えたそのマララーは力なくそう言った。

(教・∀・)「立ち上がれ!まだまだ踊れるはずだ!甘えるんじゃない!」

教官はそう怒鳴るが、そのマララーは立ち上がろうとはしない。
気まずい空気流れる。他のマララー達も踊りの早さを緩めていく。

(教・∀・)「・・・・・チッ、脱落者か。」

教官がおもむろにそう言うと、教官から大音量の笛の音が発せられた。

571 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/17(土) 01:38:02.05 ID:a4WMw7XWO
どこから出したも分からないその音が訓練所に木霊する。すると、
直後に場に不釣り合いな黒服を着たマララーが二人現れた。
その二人は座り込んだマララーを見受けると、すぐさまそのマララーを
二人で挟み恐ろしい速さで彼方へと去って行った。
悲痛な叫び声が聞こえたような気がした。

(教・∀・)「さあ!お前らもああなりたくなかったら踊るんだ!」

その指示を聞いてハッとしたようにマララー達は再び激しく踊り始める。

572 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします New! 2006/06/17(土) 01:40:52.81 ID:a4WMw7XWO
そうして、この訓練や、それ以上厳しい訓練を通過したマララーが
晴れて世に出るのだが、この訓練所はまだまだ序章に過ぎない。
訓練所を出てから一年は、体の普段は見れない場所に初心者マークなるものを
貼る義務があり、それがとれても級、段位と更に上を目指さなければならない
のだ。
マララーの道は意外と深いのである。

今度貴方が見るマララーも体のどこかに初心者マークを付けているかもしれない。

inserted by FC2 system