- 391 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:50:01.97 ID:aH0VnnTT0
-
( ^ω^)「イィィィヤッホォオオウッゥゥ」
空が暗く月の光が照らす頃
月の光は空を翔ける一人の少年を映した
少年は、気持ち良さそうに空を翔ける
その少年の目の先には一つの城があった
少年は盗賊なのだ
少年は城の近くまで行くとゆっくりとベランダに降り立った
( ^ω^)「よっ…侵入成功っと…」
少年は背に背負っていたパラグライダーを折りたたみバッグにしまうと辺りを見回した
( ^ω^)「ふむ。見張りはいないようだお」
兵がいない事を確認すると、バッグから地図らしき物を出し指で場所を確認
もういちど「ふむ」と頷くと地図をバッグにしまい、足音を立てずに走った
( ^ω^)「うーん、やっぱり見張りがいるお。宝物庫にはそう簡単には入れてくれないか」
松明の光が当たらない位置で少年は宝物庫の方を眺める
( ^ω^)「そうだお!」
- 392 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:51:02.57 ID:aH0VnnTT0
- 少年はふと何かを思いつくとバッグの小ポケットに入れてあった小石を取り出すと
自分とは逆の位置にそれを投げた
カッ
石は地面にあたると丁度いい音を出した
当然その音に見張りが反応する
(゚」゚)「誰だ!」
見張りがゆっくりとその音の元へ行く
少年は見張りの視界から自分が消えるのを確認すると
宝物庫の方へ一直線に…ではなく見張りの方へ駆け寄る
その足音に見張りが反応するも時既に遅し
少年の掌底が急所へ入っていた
(;゚」゚)「ぐぅっ…」
少年がゆっくり離れると見張りはその場にバタリという音を立てて倒れる
( ^ω^)「さぁて後は…」
(*^ω^)「フヒヒヒヒ、お宝だおww」
少年は見張りから鍵を奪い宝物庫の扉を開けた
扉を開けたその先には
目が眩むばかりの金銀財宝があった
(*^ω^)「うっひょーいwwお宝ゲットだぜぇww」
少年は宝の山へ飛び込むと大喜びにはしゃぐ
- 393 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:51:28.85 ID:aH0VnnTT0
- しかしその顔もすぐに先ほどまでの真剣な表情に変わった
( ^ω^)「っと、悪ふざけはここまでにして例の物を探さないと…」
例の物、少年は元々この山のような宝が欲しかったわけではなかった
たった一つの物を探しに来ていたのだ
( ^ω^)「…やっぱりここにも無いのか…」
その言葉から察するにお目当ての物は無かったようだ
少年は、幾つかの宝石をバッグに詰めると、ゆっくりと出口へと向かった
しかし急にゆっくりとした足取りも、急ぎ足に変わった
ザッザッザッ
ガシャッガシャッガシャッ
鎧の音の足音、それも複数の音が聞こえる
見つかった
少年は、急いで扉を開けると影に隠れるよう走り出しす
(゚」゚)「いたぞ!」
やばい。本格的に見つかった
少年はその自慢の足で全速力で走る
それに合わせるように少年を追う足音のテンポも速くなる
( ^ω^)「…おっと」
少年は思わず足を止めた。行き止まりだ
後ろを振り返ると複数の兵士に囲まれている
- 394 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:52:10.44 ID:aH0VnnTT0
- (゚」゚)A「観念しろ盗人!」
(゚」゚)B「正面は兵士、後ろはガケ。逃げ場は無いぞ!」
兵士の言うように後ろは崖。元々丘の上に作られた城なのでその高さは
思わずガクブルしてしまうものだ。これが絶体絶命のピンチというべきだろうか
しかしそんな中少年は笑っている
( ^ω^)「それじゃあ、アリーデ・ヴェルチだお!」
少年はそう言い残すと何を血迷ったのか、背中から崖に飛び降りていた
兵士達は驚きざわめいた。そして崖の下を確認する。
岩場の波打ち際に死体が一個転がっている。という兵士達の期待は見事に裏切られた
兵士達が目にしたのは死体なんかではなく、空を翔ける一つのパラグライダーだった。
(;゚」゚)「くそ!やられた!」
兵士達は悔しそうに持っていた武器を地面に叩きつけた
少年は、そんな兵士達を見て笑わずには入られなかった
そして高々と大声で叫んだ
( ^ω^)「覚えとくおー!僕の名はブーン!!
大盗賊団「VIPPER」のブーンだお!フホホホホホホホwww」
( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです
- 395 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:53:06.63 ID:aH0VnnTT0
-
「こんのド低脳がぁぁぁぁぁああ!!!!」
ゴシカァンッ!!
山の中の小さな小屋から1km先まで届くんじゃないかってくらいの
大声と人を殴る音が聞こえた
(#゚∀゚)「いったいどこの国に自分の名前を大声でバラす盗賊がいるんだよこのカスがぁ!」
小屋の中にいる集団の中の団長の様な人物が一人の少年を怒鳴りつけている
その少年とは、まさしく。あのブーンだ
(;^ω^)「あの…その…なんていうか調子に乗りすぎたっていうか…
これから、色々と団の事を考えて行動します…
だから、これ以上タンコブを増やすのとかそういうのはちょっと勘弁してください…」
メメタァッ!
間を入れずに団長の拳がブーンの殴る
( ;ω;)「い、いいいい痛いお!」
(#゚∀゚)「ったく、二発でも軽いと思え!おまけに団の名前までバラしてきやがって…」
( ;ω;)「だ、だって…」
('A`)「往生際が悪いぞブーン。今回はどっからどう考えてもお前が悪い。本当にありg(ry」
ブーンの横にいた小柄な少年がブーンを叱る
- 396 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:53:34.71 ID:aH0VnnTT0
- ( ;ω;)「ド、ドクオ…だってかっこいいと思って…」
(;'A`)「あのなぁ…」
< `∀´>「気にする事は無いニダ。むしろウリ達の名前が広がっていい事ニダ
愚民がウリ達に恐怖おのめくニダwww」
('A`)「それで結局仕事がやり辛くなったら意味ないだろ」
<;`∀´>「あ……ブーン!謝罪と補償をy(ry」
( ;ω;)「ニダーまで…も、もう許してくれお…悪かったお…」
( ゚∀゚)「まぁ今回はお宝を盗んできたからな。この事は水に流してやる。」
(*^ω^)「ほんとかお!フヒヒヒヒ!」
ドグシャァァッ
(#゚∀゚)「調子にのるなよ…」
( ;ω;)「ごめんなさい」
( ゚∀゚)「さて…辛気臭い話はやめだ!ブーンがかっさらってきた金でパーッっと行こうじゃねぇか!」
「オォー!」
酒の入ったコップを掲げる。乾杯だ
( ^ω^)「…ふぅ」
酒の飲めないブーンはジュースの入ったコップを持ってふとため息をつく
('A`)「どうしたブーン、さっきの事ならあんま気にすんなよ。
団長の怒りっぽい性格は前からだろ」
( ^ω^)「ドクオ…いやその事じゃなくて…」
('A`)「…あぁ、あれの事か」
あれ、おそらくブーンの探していたものだろうか
- 397 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:54:07.21 ID:aH0VnnTT0
-
( ^ω^)「あそこの貴族の城にもなかったお…
これで5箇所目なのに…」
('A`)「まぁそう気を落とすなって。こうやって盗賊やってればそのうち見つかるさ」
…
('A`)「唯一の家族の形見…なんだっけか?」
ドクオの質問に、ブーンはコクリと頷く
( ^ω^)「あの宝石はカーチャンの宝物だったお…
カーチャンの大事にしていた宝石…
いったいどこにあるんだお…」
( ゚∀゚)「…やっぱり飛行艇が必要か」
(;^ω^);'A`)「うわぉ!団長!!」
二人の会話に割り込むように団長がポツリと呟いた
( ゚∀゚)「もうこの大陸にある目星のついてた場所は全部取りつくしちゃっただろ
こんな小さい大陸で探しても、見つからないだろうからな」
(;^ω^)「団長、もしかして今の話を盗み聞きしてた?」
( ゚∀゚)「オゥ!ヒソヒソ話されると聞きたくなる性分でな!」
- 398 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:57:14.80 ID:aH0VnnTT0
- ( ゚∀゚)「で、本件の方だけど。大陸を渡ろうと思ってるんだよ。」
;^ω^);'A`);`∀´>「な、なんだってー!!!」
ミミ:::;,! u `゙"~´ ヾ彡::l/VvVw、 ,yvヾNヽ ゞヾ ,. ,. ,. 、、ヾゝヽr=ヾ
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(;'A`)「っておい!ニダーおまえもか!!」
< `∀´>「ウリに内緒で何を話してるニダ」
(;^ω^)「う、うーん」
( ゚∀゚)「まぁ、結局は団員全員に話す事になるんだ。いいじゃねぇかww」
- 399 ( ^ω^)ブーンはファンタジーな冒険をするようです New! 2006/06/18(日) 12:57:52.19 ID:aH0VnnTT0
- ( ゚∀゚)「ってなワケで、大陸を渡る事になった。
まぁこんな小さな大陸にいつまでいてもしょうがないからな!
ブーンの探してるブツを探すついでに大陸を移動しようと思う!!」
「ワァー!」
団長の急な決断にも団員達はしっかりと対応する さすがだ
( ゚∀゚)「何か質問はあるかー?」
( ^ω^)「はい!はいはいはいはいはぁーい!」
( ゚∀゚)「はい!ブーン君!なにかな!?」
( ^ω^)「僕達、飛行艇なんか持ってないお。どうするんだお?」
…
( ゚∀゚)「あ」
(;^ω^)「ちょwwwwwwwwww何も考えてなかったのかおwwwww」
( ゚∀゚)「いや、冗談だ。ちゃんと考えてある」
('A`)「その考えとは?」
( ゚∀゚)「東の山のてっぺんにカラクリ好きの偏屈じいさんがいただろ?
噂によれば、そのじいさんが飛行艇を作ったそうなんだ。」
( ^ω^)「つまりそのじいさんから奪うと…?」
( ゚∀゚)「正解ぃ!」
< `∀´>「さすが団長ニダ!ウリ達に出来ない事を平然とやってのける!そこにシビれるあこがれるゥ!」
( ゚∀゚)「そうと決まれば話は早い、決行は今日の夜だ。
ただ、大人数で行くと見つかるかもしれんから、俺とブーンとドクオとニダーで行く事にする」
そして、夜―――